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満期
「満期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
満期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間失格」より 著者:太宰治
しいという事を別荘番の老爺《ろうや》から聞きました。 父の議員の任期もそろそろ
満期に近づき、いろいろ理由のあった事に違いありませんが、もうこれきり選挙に出る意....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
商売だった。貯金通帳を買うとは、つまり例えば大阪貯蓄などに月掛けしているものが、
満期にならないうちに掛けられなくなったり、
満期になったが、金を取るまでの日数を待....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
無にかかわらず適用される。つまり始めからまったく契約のないものでも、あるいは契約
満期後のものでも会社が契約の続行を希望した場合にはみな一様に適用されるのである。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
興の初年、甫田の林迪功という人は江西の尉を勤めていたが、盗賊を捉えた功によって、
満期の後は更に都の官吏にのぼせられることになっていた。 そのころ臨安府には火災....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ンスでは、未決拘留の日数は三日間をのぞいたあとをすべて通算する。で、僕はその日に
満期となって、翌日は放免の訳だ。 あっけのないことおびただしい。 裁判所の下....
「獄中記」より 著者:大杉栄
最初の新聞紙条令違犯で食っているうちに、二度目の新聞紙条令違犯がきまって、前のが
満期になるとすぐ引続いてあとのを勤めた。次が治安警察法違犯。 たぶん鍛冶橋のだ....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
は大困りに困り果ててしまったのである。そのわけは、彼の只一人の愛すべき、義弟が、
満期になって刑務所から出て来たことだった。 刑務所から晴れて出て来たんだから、....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
か、更にこれを悲惨といおうか、予はこれを評するに言葉を知らぬ。 出獄の前日には
満期房というのに移される。ここには明日自由の身となるべき窃盗氏、詐欺氏、カッパラ....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
左記ニ列挙シアル十二個ノ物件ハ、イズレモ来ル十二月二十六日ヲ以テ、満十五年ノ時限
満期ニ達スル爆弾ヲ装填シアルモノニシテ、右期日以後ハ何時爆発スルヤモ計ラレズ、甚....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
なさいますな。小主公、良いお音信がござりますぜ、大旦那様もちょうどこの春、三月が
満期で無事に御出獄でござりました。こちらでも新聞がござりますなら、疾くに御存じで....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
に趣きを添える。今までのように二、三カ月の刑の時には、入獄の初めの日からただもう
満期のことばかり考えている。退屈になると石盤を出して放免の日までの日数を数える。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
エンヌ爺《じい》さんは死んだんだね。」
男は答えた。
「そうだとも。神様はその
満期の手帳をくってみられたんだ。するとメティエンヌ爺さんの番だった。で爺さんは死....
「雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
目にやる気になれなかった。帰還した同年兵は、今頃、敦賀へついているだろうか。すぐ
満期になって家へ帰れるのだ! 二人はそんなことばかりを思っていた。シベリアへ来る....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
昨年十一月休職、故郷の大村市に引き籠って、静養に努めていた。来月の十一日で、休職
満期となるが、健康状態も至極良好なので、復職することとなり、その打合せかたがた、....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
市川三升は九代目市川団十郎を襲名して座主となる。時に三十六歳。 ○九月、嵐璃鶴は
満期出獄して団十郎の門下となり、市川権十郎と改名して河原崎座に出勤す。 ○一月、....