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「満腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

満腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ているだけであるので、まわりを取り巻いている人々も少しく倦きて来た。彼もさすがに満腹したらしく、勿論なんの挨拶もなしに、諸人の囲みをぬけて又ふらふらとあるき出し....
食魔」より 著者:岡本かの子
ているようである。椽も遺憾なく照らし暖められている。彼はその椽に大の字なりに寝て満腹の腹を撫でさすりながらうとうとしかける。智恩院聖護院の昼鐘が、まだ鳴り止まな....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
笑いで頼み手を誘惑しているが、誰も相手にしない。 「さあ、とうとう、やって来た」満腹するとすっかり子供に返ってしまって、誰とでもじゃれて遊びたい仔犬のように、さ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、魚、野菜のたぐい、あわせて十種ほどの鉢や皿が順々に運び出されて、私たちは大いに満腹した。そうしてお世辞半分に「好々的」などと叫んだ。 宴会は八時半頃に終って....
獄中記」より 著者:大杉栄
んころ餅などが店にならべてある、堪らなくなって飛びこむ、片っ端から平らげて行く、満腹どころかのどにまでもつめこんでうんうん苦しがる、というようなすこぶる下等な夢....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
あけて、喰いのこした鰊《にしん》を見せた。仔猫は何なく中へ入ってきた。 仔猫が満腹して、椅子の上で睡《ねむ》りだしたとき、ぼくはモルフィネを注射して、完全に睡....
金属人間」より 著者:海野十三
って、こんぶのつくだにをおかずに、 「ああ、うまい、うまい」 と六ぱいもたべて満腹した。 満腹《まんぷく》すると、雨谷君の両方のまぶたがきゅうに重くなり、す....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
ねちゃする両手と口とを拭いながら、 「ああ余は遠く来た甲斐があったよ。ほう、美味満腹だ。はて、何といわれたかね」 と、取り済ました顔である。 「おお金博士。今....
白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
。そこへ蒲焼のお代りを運んで来ましたが、わたしはもう箸をつける元気がない。それは満腹の為ばかりではなかったようです。山岸も皿を見たばかりで、箸をとりませんでした....
百喩経」より 著者:岡本かの子
た。 食喩 或人が食に飢え七枚の煎餅を喰べた。だが七枚目を半分喰べた時満腹したので彼は言った、「今の半分の為に私の腹はくちくなったのだ、だから先の六枚....
」より 著者:犬田卯
五 翌くる朝、ヨシ子はもうすっかり快くなって、起きるなり食べものをねだり、満腹すると歌などうたい出した。「五万何把の藁束分けて、隠れんぼどこかと探チてまわ....
はなしの話」より 著者:岡本綺堂
、魚、野菜のたぐい、あわせて十種ほどの鉢や皿が順々に運び出されて、私たちは大いに満腹した。そうしてお世辞半分に「好々的」などと叫んだ。 宴会は八時半頃に終って....
西航日録」より 著者:井上円了
。紅茶大碗半文、食品一文、都合一文半にて食事を弁ずべし。余輩ここに至り、四人にて満腹食を取りて一シリングにて余りあり。また、貧民の状態を見て奇怪に感ぜしは、児童....
和製椿姫」より 著者:大倉燁子
っていた彼は夢中で乳房を吸いました。彼女は楽々として眠りにつき、少年も久しぶりで満腹したのでいい気持ちになって、ぐっすり眠りました。 彼はその夜から彼女のとこ....
耳香水」より 著者:大倉燁子
親切様ね。でももう、その御親切の押売は買いませんよ。永い間の偽せ親切、私はそれに満腹しちゃってるわ』 『そう誤解されちゃ物が云えやしない。ねえ奥さん。もう少し気....