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「溌墨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

溌墨の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
たしかに中層です、この眼《がん》をご覧なさい。眼が三つあるのは珍《めず》らしい。溌墨《はつぼく》の具合も至極よろしい、試してご覧なさいと、おれの前へ大きな硯を突....
草枕」より 著者:夏目漱石
うぶん》の美を奥床《おくゆか》しくもほのめかしているに過ぎぬ。片鱗《へんりん》を溌墨淋漓《はつぼくりんり》の間《あいだ》に点じて、※竜《きゅうりょう》の怪《かい....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
変った画を描くのは誰にも知られていたが、極彩色の土佐画や花やかな四条派やあるいは溌墨淋漓たる南宗画でなければ気に入らなかった当時の大多数の美術愛好者には大津絵風....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
よって、たちまち、わが日本画界に一つの風をなして来た、あの東洋画独味の墨の絵――溌墨を以て自然に溶け入ろうとする心の絵――呼んで「水墨画」というものである。 ....