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源平時代
「源平時代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
源平時代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
あった事なんだから御話をするが、その発端《ほったん》はずっと古い。古いたって何も
源平時代から説き出すんじゃないからそこは御安心だが、何しろ今から二十五六年前、ち....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ではここに越智七郎左衛門という武士が住んでいたことを初めて発見した。七郎左衛門は
源平時代からここに屋敷を構えていて、相当に有力の武士であったらしいのであるが、南....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
無関係の将士に対して、民衆は剽盗《ひょうとう》的の行為に出ずることさえある。遠く
源平時代より其証左は歴々と存していて、特《こと》に足利《あしかが》氏中世頃から敗....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
らい驚異の念は起すまい。 烏帽子もともにこの装束は、織ものの模範、美術の表品、
源平時代の参考として、かつて博覧会にも飾られた、鎌倉殿が秘蔵の、いずれ什物であっ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
者になった人々も歴史に数々見えている。力寿という名は宇治拾遺などには見えず、後の
源平時代くさくてやや疑わしいが、まるで想像から生み出されたとも思えぬから、まず力....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぞも、奇兵隊のボロ服にかかってさんざんなものさ。今時の甲冑は飾り物に過ぎないが、
源平時代はこれが実用さ、これでなければ戦《いくさ》もできないし、人気も鎮まらない....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
んなことから考えてみると、我国固有の国民思想を保存し涵養させるのでも、いつまでも
源平時代の鎧兜を着た日本魂や、滋籐の弓を提げた忠君愛国ばかりを学校で教えるよりも....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
てやおら向きを変えて、妙な仕ぐさをして咒文を何べんも唱えるようなノンキな戦争は、
源平時代にもすでに有り得なかったであろう。 敵の目に姿が見えなくなるという忍術....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
この暗示的な謎のような言葉は爾来代々の盗賊によっていい伝えられ語り継がれて来て、
源平時代、北条時代、足利時代、戦国時代、豊臣時代を経過してとうとう徳川も幕末に近....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
った。そうして老人を囲繞して、珍奇な器具類が飾られてあった。縅の糸のやや古びた、
源平時代の鎧甲、宝石をちりばめた印度風の太刀、磨ぎ澄ました偃月刀、南洋産らしい鸚....
「文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
租を免ぜられ、獲金に関する民人には位階を授けらる。……とあります。 それから、
源平時代になりますと、牛若丸が京都の鞍馬山を出まして平泉に行きますときに、牛若丸....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
結城合戦に筆を起して居ますから足利氏の中葉からです、『弓張月』は保元からですから
源平時代、『朝夷巡島記』は鎌倉時代、『美少年録』は戦国時代です。『夢想兵衛胡蝶物....
「迷信解」より 著者:井上円了
て、わが国にて天狗の怪談の起こりたるは、およそ千年ほど以前のことである。そののち
源平時代より足利時代に当たりて、その怪談が大いに流行したものと見ゆ。そのうちにて....
「西瓜」より 著者:永井荷風
くしに対しては隠棲といい、退嬰《たいえい》と称するが如き消極的処世の道を教えた。
源平時代の史乗《しじょう》と伝奇とは平氏の運命の美なること落花の如くなることを知....
「山の人生」より 著者:柳田国男
山中で、仙台の藩士小野太左衛門が行逢うたというのは、よほど怪しい常陸坊であった。
源平時代の見聞を語ること、親しくこれを歴た者の通りであった故に、小野はただちに海....