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源氏
「源氏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
源氏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
局あるのはないに若《し》かぬ。この島の土人を見るが好《よ》い。平家の代《よ》でも
源氏の代でも、同じように芋《いも》を食うては、同じように子を生んでいる。天下の役....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
月の上ってくるのを筆を翳《かざ》して眺めている。これは何であるかというと紫式部の
源氏の間である。これが日本流の文学者である。しかし文学というものはコンナものであ....
「雛がたり」より 著者:泉鏡花
何とこうした時は、見ぬ恋にも憧憬れよう。 欲いのは――もしか出来たら――偐紫の
源氏雛、姿も国貞の錦絵ぐらいな、花桐を第一に、藤の方、紫、黄昏、桂木、桂木は人も....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
作は小座敷へはいって今日の新聞を見る。小説と雑報とはどうかこうか読めた。それから
源氏物語を読んだが読めればこそ、一行も意義を解しては読めない。省作は本を持ったま....
「春昼」より 著者:泉鏡花
些と涼しすぎるくらい、御歩行には宜しいが、やはり雲がくれでござったか。) (否、
源氏の題に、小松橋というのはありませんが、今日はあの橋の上で、) (それは、おめ....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
きか銀弥と書くべきか、よくわからないが、ともかくもこれがこの邸における風間光枝の
源氏名であった。――旦那様は、呶鳴りつけるつもりだったらしいが、新任の楚々たるモ....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
の中にありましたが、大な青竹の三尺余のずんどです。 一体こうした僻地で、これが
源氏の畠でなければ、さしずめ平家の落人が隠れようという処なんで、毎度|怪い事を聞....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
題の事だったのでございますもの。大好きな女の名でいらっしゃるんですって。……田舎
源氏、とかにもありますそうです。その時、京の五条とか三条あたりとかの暮方の、草の....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
り風薫る。で、さまで旅らしい趣はないが、この駅を越すと竹の橋――源平盛衰記に==
源氏の一手は樋口兼光大将にて、笠野富田を打廻り、竹の橋の搦手にこそ向いけれ==と....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
って、きりりとしながら、ちょっとお転婆に片褄の緋の紋縮緬の崩れた媚かしさは、田舎
源氏の――名も通う――桂樹という風がある。 お桂夫人は知らぬ顔して、間違って、....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
さまざまに新しさを追ったものの、時流には抗し難く、『釈迦八相記』(倭文庫)『室町
源氏』なども、ついにはかえり見られなくなってしまった。 戯作者の殿りとしては、....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
源氏物語の現代口語訳が、与謝野夫人の筆に成って出版されると聞いた時、予はまずこの....
「作画について」より 著者:上村松園
という字は如何にも絵柄にぴったりするので、私はそれに決めた訳です。 葵の上は光
源氏の時代を取材したものですが、私はそれを桃山風の扮装にしました。 思いつめる....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
草の鶉よりもなお果敢ない。 詮方なさに信心をはじめた。世に人にたすけのない時、
源氏も平家も、取縋るのは神仏である。 世間は、春風に大きく暖く吹かるる中を、一....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
日本橋のそれにや習える、
源氏の著者にや擬えたる、 近き頃|音羽青柳の横町を、 式部小路となむいえりける。....