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滄
「滄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
をしめると、脂《あぶら》ぎった頬のあたりに、ちらりと皮肉らしい表情が浮んだ。
「
滄桑《そうそう》の変《へん》と云う事もある。この東京が森や林にでもなったら、御遇....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
千金を寿《じゅ》にしたとかいうことです。私はほとんど雀躍《じゃくやく》しました。
滄桑五十載《そうそうごじっさい》を閲《けみ》した後《のち》でも、秋山図はやはり無....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、児玉誉士夫 以上五十九名 ◯蘇峰翁の所感詩一篇あり 血涙為誰振 丹心白首違
滄桑転瞬変 八十三年非 十二月七日 ◯けさのラジオは、ついに近衛公、木戸侯らに....
「運命」より 著者:幸田露伴
の任に当りぬ。庸|乃ち呉傑、平安をして西の方|定州を守らしめ、徐凱をして東の方|
滄州に屯せしめ、自ら徳州に駐まり、猗角の勢を為して漸く燕を蹙めんとす。燕王、徳州....
「嬌娜」より 著者:田中貢太郎
いたいな」 と独りごとのように言ってから、壁の方を向いて詩句を吟じた。 「曾て
滄海を経て水たりがたく、巫山を除却してこれ雲ならず」 公子は孔生の心のあるとこ....
「劉海石」より 著者:田中貢太郎
乱が起ったので、両親に従いて浜州に逃げて往って、其処に住んでいたが、その浜州に劉
滄客という者があって、同じ教師について学問をした関係から仲が好くなって、とうとう....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
のをば思わずして、わずかにわれを持したるなりき。この国家の大事に際しては、渺たる
滄海の一|粟、自家川島武男が一身の死活浮沈、なんぞ問うに足らんや。彼はかく自ら叱....
「連環記」より 著者:幸田露伴
っても、双方共都合のよいことであったから寂照は母の意を問うた上で出ることにした。
滄海波遥なる彼邦に吾が児を放ち遣ることは、明日をも知らぬ老いた母に取っては気の楽....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
して、共に計りて、底つ下に国や無からんとのり給ひて、廼ち天の瓊矛を指しおろして、
滄海を探ぐりしかば是に獲き。その矛の鋒より滴る潮|凝りて一つの島と成れり。※馭盧....
「立札」より 著者:豊島与志雄
をじっと眺めて、半日も佇んでいる、背の高い男がありました。それを、張家の主人の一
滄が見咎めて、何をしているのかと尋ねました。 「楠を見ているのです。」と背の高い....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
ら不都合であろうか? 山県有朋も伊藤博文も、ここに別荘を建て、それぞれ古稀庵、
滄浪閣と名づけて、今もその跡が残つている。 北原白秋も谷崎潤一郎も三好達治も、....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
権門衆の賄賂番人』……とは云えこれも考えようで、面白いと見れば面白うござる。 『
滄浪の水清まばもって吾が纓を濯うべく、
滄浪の水濁らばもって吾が足を濯うべし』……....
「決闘」より 著者:神西清
ざし駒を飛ばして現われたら、何もかも一どきに引くり返って、ヨーロッパにはそれこそ
滄桑の変が来ましょうよ。」 「そうそう、補祭君、天に熊手でそう書いたったっけな。....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
には、要島という島に成っていて、江戸名所図絵を見ても分る。此地眺望最も秀美、東は
滄海漫々として、旭日の房総の山に掛るあり、南は玉川混々として清流の富峰の雪に映ず....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
」 とモコウがてつだいながら、鼻をヒョコつかせた。 「違うよ、あれは桑田変じて
滄海となるだよ」 と善金がまじめな顔でいった。一同が笑った。 洞に帰ったかれ....