滅する[語句情報] » 滅する

「滅する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

滅するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
。廃刀令《はいとうれい》が出たからと云って、一揆《いっき》を起すような連中は、自滅する方が当然だと思っている。』と、至極冷淡な返事をしますと、彼は不服そうに首を....
河童」より 著者:芥川竜之介
かっぱ》はかつては親だったのですが、今はもう親ではありませんから、犯罪も自然と消滅するのです。」 「それはどうも不合理ですね。」 「常談《じょうだん》を言っては....
路上」より 著者:芥川竜之介
ながら三度《みたび》こう呟いて、クラブ洗粉《あらいこ》の広告電燈が目まぐるしく明滅する下を、静に赤い停留場《ていりゅうば》の柱の方へ歩き出した。 ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
う云うことを考えると、天上に散在する無数の星にも多少の同情を禁じ得ない。いや、明滅する星の光は我我と同じ感情を表わしているようにも思われるのである。この点でも詩....
広津氏に答う」より 著者:有島武郎
活様式が突発するという事実はない。三つの生活様式の中間色をなす、過渡期の生活が起滅する間に、新しい生活様式が甫《はじ》めて成就されるであろう。歴史的に人類の生活....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
遠ざかって行く老人と、若々しい生命の力に悩まされているとさえ見える妹の寝顔は、明滅する炎の前に幻のような不思議な姿を描き出す。この老人の老い先をどんな運命が待っ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
愛したものの死ほど心安い潔い死はない。その他の死は凡て苦痛だ。それは他の為めに自滅するのではない。自滅するものの個性は死の瞬間に最上の生長に達しているのだ。即ち....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
牛身、犬身魚尾などという怪物どもの軍勢を作り集めた。神々は相談をしてこの怪物を勦滅することに決議はしたが、誰も敢て手を下そうとするものがない中にただ一人知恵の神....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
進歩に考え及ばず今日の文明を基準とした常識判断に過ぎない。瞬間に敵国の中心地を潰滅する如き大威力(三七頁)は、戦争の惨害を極端ならしめて、人類が戦争を回避するに....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
けの大きさだと、どのくらい重量があろうか。普通は、本堂に、香華の花と、香の匂と明滅する処に、章魚胡坐で構えていて、おどかして言えば、海坊主の坐禅のごとし。……辻....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
れは彼の足もとに恐怖の波の動くのを感じたからであった。打ち負かされたが、しかも破滅することなく、永遠に時の来たるのを待っている「恐怖」は、皇帝の一生を通じて一つ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
から抜ける。その時分には、もう芥子粒だけもないのです、お綾さんの爪にも堪らず、消滅する。 トはっと気を返して、恍惚目を開く。夢が覚めたように、起上って、取乱し....
雪柳」より 著者:泉鏡花
の灸で助けてあげる。…… 形ある、形ない、形ある病疾、形ない悪業、罪障、それを滅するこの灸の功力ぞに。よって、秘法やぞに。この法は、業病難病、なみなみならぬ病....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ローマ宗の本山サンピエトロの堂内には数個の常夜灯あり。白昼なお火をともし、昼夜滅することなし。 ローマ宗の信者は食事の席につくとき、胸に十字をえがきてのち座....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
こまでも心が主であり物が従である。思想や信仰の観念的力をもってして人類の戦争を絶滅する事が不可能である事は数千年の歴史の証明するところであるが、戦争の絶滅に思想....