滅ぼす[語句情報] » 滅ぼす

「滅ぼす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

滅ぼすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青木の出京」より 著者:菊池寛
れるな。俺のは、まったくふらふらとやってしまうのだ。俺は、そのためにいつかは身を滅ぼすと、思っていたのだ」と、そういいながら、彼はその蒼白な顔を上げた。なんとい....
勝負事」より 著者:菊池寛
などというものにも、ついぞ手を触れることを許されませんでした。 『勝負事は、身を滅ぼす基《もと》じゃから、真似でもしてはならんぞ』と、父は口癖のように幾度も幾度....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
う表象――だったのです。しかし、呪術の表象を他に移すということは、呪僧それ自らを滅ぼすことなんですよ」と法水は、意地悪げな片笑を泛べて、陰性な威嚇を罩めたような....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
はならぬ、 そのかみの乙女の身から咲いた花。 64 酒のもう、天日はわれらを滅ぼす、 君やわれの魂を奪う。 草の上に坐って耀う酒をのもう、 どうせ土になった....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
ら猶お大に貴重するに足る。之を尽く灰として了わなかったは有繋の悪魔の猛火も名著を滅ぼすを惜んだのであろう。 『リンスホーテンもこんなになって了いました、』とKは....
夢殿」より 著者:楠山正雄
人たちのすることを見て、深いため息をおつきになりながら、 「しかたがない、悪魔を滅ぼす剣をつかう時が来た。」 とおっしゃって、弓矢と太刀をお取りになり、身方の....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
もすてて、茅野雄の後を尾行て行くか、でなかったら後腹の痛めぬように――競争相手を滅ぼす意味で――討って取るのが本当であった。 が、しかし今は出来なかった。 ....
俊寛」より 著者:倉田百三
人の力で刃向こうても、今時を得ている平氏をくつがえすことはできませぬ。天が平氏を滅ぼすのを待ちましょう。 俊寛 清盛よ、お前がわしに課した苛責の価をお前に知らさ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
用もその金であり、ずっと下って南北朝時代となり、元弘三年新田義貞卿が、北條高時を滅ぼすべく、鎌倉に兵を進めようとし、分倍河原に屯して、北條泰家と合戦したが、その....
狂人日記」より 著者:秋田滋
一片。しかも、どこから来たのか、とんと見当がつかぬその生命の一片は、思いのままに滅ぼすことが出来るのだ。滅ぼせば、何も無くなってしまう。完全に無くなってしまうの....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ではなかろうか、と思われることもあります。また私は結婚によってさまざまの虚栄心を滅ぼすことができはしまいかと思われます。すなわちよき妻の映像に刺激せられて勉強し....
「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
うのやむなき場合も少くはなかったが、それにしても決して殺戮をこれ能事となし、敵を滅ぼすを以て目的となし給うというが如きことは、古史の決して言わざるところである。....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ットではなかなか外交に力を用いて居る人物である。 内地の事ではあるが自分の敵を滅ぼすに足るだけの技倆を備えて、善にもあれ悪にもあれ残酷な遣り方で自分の望み通り....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
て前後十二年を費して、最後にこの仙北俘囚長たる清原氏の援助を乞い、ようやくこれを滅ぼすことが出来たのである。この時頼義が、いかに辞を卑うし礼を厚うして清原氏を誘....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
る時に、明らかにその理由をお述べになっておられます。「今少しく兵を起したでは敵を滅ぼすことは出来ない。さりとて多く兵を動かせばこれ百姓の害である。なるべく兵刃に....