滅多無性[語句情報] » 滅多無性

「滅多無性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

滅多無性の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て了う。其処に電話の鈴が鳴る。電車が通る。自動車が走る。号外が飛ぶ。何かは知らず滅多無性に忙しそうだ。斯様な渦の中に捲き込まれると、杢兵衛太五作も足の下が妙にこ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
で投げ帰したので、一旦《いったん》見切った物を取り納むるような男じゃねーぞと滅明滅多無性に力《りき》み散らし、璧を毀《こわ》して去ったと出づ。その頃右|体《てい....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
の鬼ぞ。鬼神ぞ鬼神ぞ。ヒョロヒョロ腰の人間ではないぞないぞ」と皮肉を怒号しながら滅多無性に張扇をタタキまくる。 利彦氏の顔は見る見る汗と涙にまみれて、肩は大浪....
魔都」より 著者:久生十蘭
ろにいるらしい。撫で廻し見ると、常にジメジメした苔のようなものがさわる。あわてて滅多無性に苔の上を掻き探すと、ようやく指先に手提電灯が触れる。電灯をともして見る....