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滋液
「滋液〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滋液の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「五月の空」より 著者:宮本百合子
我下にある大地 ああ、よい 初夏よ 私は 母の懐 野天に帰り 心安らかに 生命の
滋液を吸う 胡坐を組み 只管《ひたすら》 イスラエルの民のように 父なる天に溶け....
「初夏(一九二二年)」より 著者:宮本百合子
決して、淋しい想像で考えて下さらずとよい。 私は楽しく あらゆるものを見、感じ
滋液を吸って 育とうとするのだ。 アミーバーが 触手を拡げて獲物を圧し包み 忽ち....
「対話」より 著者:宮本百合子
しいこと。曇もない。かえしておやり、返しておやり。これは勤勉の根に注ぐ比類のない
滋液です。 使者 それから、申すも楽しいのは、今朝一人の幼児が、母の懐に抱かれな....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
していて、今年はあれを貰うだけのよろこびとそのよろこびを最も真面目な努力のための
滋液とし得るところへ来ていると思います。
生活を創造するよろこび、それは決して....
「チチアンの死」より 著者:木下杢太郎
舞台です。わたくしには已むに已まれぬ訴えが胸にあるのです。この若い時代から一味の
滋液が流れてわたくしの心に入ります。そして斯人、今わたくしを瞻っているこの立像の....