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滋養
「滋養〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滋養の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
悪を聞いて見ると、やはりはっきりしないのですよ。たとえばある連中によれば『善悪は
滋養《じよう》の有無《うむ》なり』と云うのです。が、またほかの連中によれば『善悪....
「或る女」より 著者:有島武郎
ばらく思案に暮れていたが、
「いくらほど借りになっているんです」
「さあ診察料や
滋養品で百円近くにもなっていますかしらん」
「あなたは金は全く無しですね」
木....
「星座」より 著者:有島武郎
はあの落ち着いた態度で書物の言葉の重さを一つずつ計りながら、そこに蓄えられている
滋養分を綺麗に吸い取ってしまいそうに見えた。そして読み終えられた書物には少しの油....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
すべて重大なる仕事は、超人的能力をもってこの短時間のうちになされた。国防用の楯も
滋養食料品も混合細菌も、すべてこの時間のうちに改良されるか、または新設計された。....
「俘囚」より 著者:海野十三
三度、おれが手をとって食事をさせてやる」 「誰が飲むもんですか」 「飲まなきゃ、
滋養浣腸《じようかんちょう》をしよう。注射でもいいが」 「ひと思いに殺して下さい....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
返すではあろうけれども、それらのものはもう無益に繰り返される筈がない。煩悶も必ず
滋養ある食物として私に役立つだろう。私のこの椅子に身を託して、私の知り得たところ....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
ない。すべては水の中の気持で生きなければならない。向って来るものはみんな喰べて、
滋養にして、私は逞ましい魚にならなければならない。小初はぐっと横着な気持になって....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
感謝しても足りない気がした。 休養のために、雌魚と雄魚とを別々に離した。そして
滋養を与えるために白身の軽い肴を煮ていると、復一は男ながら母性の慈しみに痩せた身....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
る。 ▲文人の資本は紙と筆ばかりのように云う人があるが、文人は常に頭脳を肥やす
滋養代に中々資本が要る。芝居を見るのもカフエへ行くのも、時としては最少し深入する....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
うから、当分このままにそっと寝かして置くがよろしく、次第によって明日か明後日から
滋養浣腸《じようかんちょう》などを始めることにしたいというのだった。目賀野は目く....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
れじゃアたまらないと気がつく個人が、夢中になって、盲進するのだ。その盲進が戦争の
滋養物である様に、君の現在では、家族の饑※が君の食物ではないか。人間は皆苦しみに....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
生はうわごとをつづけた。 「これは駄目じゃね。ねえ黒川君」 「重態ですな。注射と
滋養|浣腸をやってみましょう。明日の朝までに勝負がつくでしょうな」 「どっちだい....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
はり物を食べたのです。しかし、物を食べるのは口で噛んだり、胃や腸を使ったりして、
滋養分を血の中に吸収させ、その血が身体中を廻って持っている養分を身体に補給するこ....
「露肆」より 著者:泉鏡花
打つ。真似はせずとも可い事を、鱗焼は気味が悪い。 引続いては兵隊饅頭、鶏卵入の
滋養麺麭。……かるめら焼のお婆さんは、小さな店に鍋一つ、七つ五つ、孫の数ほど、ち....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
仏教における先覚者の指導啓発ぶりは、全く仏教をわが民族性に適切妥当ならしめ、その
滋養分吸収を容易ならしめたるのみならず、仏教を以て、民族の偉大なる成長発展に正し....