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滑り出す
「滑り出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滑り出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
だから面白い。眼がだんだん雪に反射されて傾斜が分らなくなってくる。平らだと思うと
滑り出す。この新しい場所を教えられた帰りに宿の側で三町ばかり林の中をぬけて滑った....
「競漕」より 著者:久米正雄
はずであった。皆はいつもと違った心持で艇に乗った。しかし艇はいつもの通り緩やかに
滑り出す。そして窪田の命令で珍しく小松宮別邸の下で小休みをした。その時傍を過ぎた....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
グウエイ》は引き下ろされ、船と波止場との接続は断たれて、船は、静かに岸壁に沿って
滑り出す。呑気過ぎて素晴らしい仕事口を棒に振った火夫達は、遠ざかり往く船を白眼ん....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
せている。寿女は念を凝らしてかかり詰めた。針にのった静かな心が、枠に対うと自然に
滑り出す。出しぬけに、烈しいものがこの針を衝き進め、寿女はまごつく時がある。烈し....
「ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
る階段があって、これを登りきると、階段の部分の空間が、横手から軽い滑車の音と共に
滑り出す床板によって遮断される。こうした方法によって(もし、そうした事を希望する....