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「滑る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

滑るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
振動魔」より 著者:海野十三
葉をもって慰めはじめた雪子夫人の艶語とを其の儘、あとに残して、僕はその場をソッと滑るように逃げだすと、跣足で往来へ飛びだしたのだった。 3 その後、....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
て無事、港にまで逃げのびられたのだった。極光丸は聞くとすぐ知れた。あとは板の上を滑るようにスラスラとうまく運んで、次の朝この君島へ着いたばかりか、船長の説明によ....
空中墳墓」より 著者:海野十三
が、やがて大きな鉄扉が、地鳴りのような怪音と共に、静かに左右へ開いた。私達三人は滑るようにして内へ駈けこんだ。 「天文台のドームの中に入っただけで、気が変になる....
蠅男」より 著者:海野十三
さあ、すると、ベッドの上に寝ているのは一体何者だろう。 帆村の手は、音もなく滑るように、懸けてあるオーバーの内ポケットの中に入った。そこには護身用のコルトの....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
のと匂やかだった。 昨夜根室を出た監視船の隼丸は、泡立つ船首にうねりを切って、滑るような好調を続けていた。船橋には東屋氏を始め、船長に根室の水上署長、それから....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
で僅かに周囲が見える。沢は黒ずんで見えた。「ヤーホー」という叫び声を闇にもとめて滑ると、初めは小さく見えた小さい塊が急に大きくなってくるとステンメンをして近づく....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
がら人夫の後ろから登って行った。案の定大変すべる。もとよりスキーをはいているから滑るつもりできたのだが、登る時に滑るのははなはだ迷惑だ。後滑りする度に見る見るエ....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
。怪囚人の姿が見えるかもしれないと思ったからである。怪囚人は自分がこんなところで滑るかなんかして倒れたままでいるのを、遠くから見ながら、やきもきしているのではな....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
動かない。何事が起ったのか、ポコちゃんにはさっぱりのみこめないのだ。 なぜ滑るのか 「へんだなあ。さっぱり、わけがわからない」 ポコちゃんは、ふしぎそう....
怪塔王」より 著者:海野十三
りません。これから僕は谷底へ下りて、怪塔王の死体が浮いていないか、調べてみます」滑る断崖 1 帆村探偵は、あくまで怪塔王の死をつきとめる決心でありま....
大空魔艦」より 著者:海野十三
ごぼと下から泡をふいて湧きあがる。 逃げそこねた隊員は、最後の力をふりだして、滑る甲板をよじのぼる。 黒影が一つ、また一つ、氷上にとびだしてゆく。 「もうい....
東京要塞」より 著者:海野十三
った。 狭い道では、車はごとごととしきりに揺れたし、広い道へ出ると、すうすうと滑るように走った。 しかし運転手は非常に気をつけているようで、しばらくゆくとス....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
。」と婢女が、先に立って導きました。奥座敷上段の広間、京間の十畳で、本床附、畳は滑るほど新らしく、襖天井は輝くばかり、誰の筆とも知らず、薬草を銜えた神農様の画像....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しろ窪地というべきところがあるが、そこは世の中でいちばん静かな場所である。小川が滑るように流れそのせせらぎは人を眠りにいざない、ときたま鶉が鳴いたり、啄木鳥の木....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、まだ日のたかい中だったのです。下座敷の十畳、次に六畳の離れづくりで、広い縁は、滑るくらい拭込んでありました。庭前には、枝ぶりのいい、大な松の樹が一本、で、ちっ....