滝登り[語句情報] » 滝登り

「滝登り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

滝登りの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
けど御正月早々御前さんも随分好い面《つら》の皮さね」 「好い面の皮|鯉《こい》の滝登りか」 先刻《さっき》から傍《そば》に胡坐《あぐら》をかいて新聞を見ていた....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
い! 銀の鱗だ。ずずんと重い。四貫目あるべい。村長様が、大囲炉裡の自在竹に掛った滝登りより、えッと大え。こりゃ己がで食おうより、村会議員の髯どのに売るべいわさ。....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
。殺されたんだよ。だから言わない事じゃない、言語道断だ、不埒だよ。妹を餌に、鰌が滝登りをしようなんて。」 「ええ、そうよ……ですからね、兄って人もお稲ちゃんが病....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
をこってりと刷毛で彩る。緋も桃色に颯と流して、ぼかす手際が鮮彩です。それから鯉の滝登り。八橋一面の杜若は、風呂屋へ進上の祝だろう。そんな比羅絵を、のしかかって描....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
匁、五分、三分、二分までがあって、その銭の額やその他の文字の外、七福神とか、鯉の滝登りとかが描いてあった。そうして百匁が六貫文であるから、十匁は六百文、一匁は六....
一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
《めでた》き、出世登竜門の護符《ごふう》のようにあがめられた。登り鯉とか、出世の滝登りとか、勢いのいいためしに引く名ではあるが、二代|揃《そろ》っての晴れ業《わ....
魔都」より 著者:久生十蘭
である。まして加十の身分としては、こんな散財などはたとえどう望んだとて及ばぬ鯉の滝登りだと思うから、いっそ忌々しさが先に立って、見ていればいるほど、腹が立って来....
おせん」より 著者:邦枝完二
娘、たとい若旦那が、百|日お通いなすっても、こればっかりは失礼ながら、及ばぬ鯉の滝登りで。……」 「松っぁん」 「へえ」 「帰っとくれ」 「えッ」 「あたしゃ何....