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滞留
「滞留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滞留の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
れる事が甚だつらいのだが、どうにもならぬ。坊やは、七月三日より本日まで約五十余日
滞留し、その間にかなり身体は伸び体重は殖え、下歯二本生え、えんこが出来るようにな....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、日本にもこんな清水は少なかろうと思うくらいであった。 海城の北門外に十日ほど
滞留していた時である。八月は満洲の雨季であるので、わが国の梅雨季のように、とかく....
「海底都市」より 著者:海野十三
と同じになります」 女史は、鼻をつんと高くした。 合法的《ごうほうてき》
滞留《たいりゅう》 時間器械を使ってこの国へもぐりこんだ密航者は、見つけ次第《....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
った。 鶴見は兵役関係で父の郷里の本籍地へ行き、不合格を言い渡されてからもなお
滞留していた。それから足掛け三年もぐずぐずしていたが、いよいよ帰京することに決し....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
の地の有志者に対し哲学館拡張の趣旨を演説せり。しかるに、同地の有志者はなお一日の
滞留を請われ、予もまた翌日再び大目村に至りて、かの怪声を聴かんと欲したれど、二十....
「妖怪談」より 著者:井上円了
ましたから、やむなく退出しました。この実験を見るには、少なくとも四、五日は当地に
滞留いたしておらねば彼は帰らぬので、見ることができませぬ。しかるに、帰朝の日取り....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
明治十九年二月二十日、公務を担い、奉職の官衙を去る十里ほど、某官衙に至る。該地に
滞留すること八日|維時、その月二十八日夜、寝に就く。忽地にして妻、手に提灯を携え....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ると一時鎮静した実業熱が再び沸熱して来た。 あたかもその時分、暫らく西比利亜に
滞留していた旧同窓の佐波が浦塩から帰朝してしばしば二葉亭を訪問し、新たに薩哈連か....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
落であるかも解らん。 が、それでも活かして置きたかった。アレカラ先き当分露国に
滞留して革命にも遭逢し、労農政府の明暗両方面をも目睹したなら、その露国観は必ず一....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
たてられて、イートン・カレッジに宿を借りることとなった。爾来、女王がウインザアに
滞留するたびに、人々は彼が宮廷の近所へうろつきに出るという、寒々とした光景を見る....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
とりローマの寺院には参詣の客続々たえざるがごときも、これ多くは外国人のこの府中に
滞留せるものなりという。けだし、宗教のかくのごとく衰頽せる原因は他なし。ローマは....
「西航日録」より 著者:井上円了
の労をとられたるは、余が深く感謝するところなり。 バルレー村には三月十一日まで
滞留し、その翌十二日より英国の一部なるアイルランドに渡り、ベルファスト市に転寓す....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
外国人なり。周囲は平原にして、山岳望中に入る。樹木の日光を遮るなく、汚水の諸方に
滞留するあり。人家は多く二階建てなり。室内は土間のままにて床を張らず。別にシナ街....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
|菟玖波集』を撰んで勅撰に准ぜられた。明応八年にはまた上杉氏に招かれて越後に行き
滞留二年、文亀二年に門弟|宗長を伴って関東へ出、川越に行き、箱根|湯本に到って旅....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
かねて、目今静岡地方に遊べりと。居士之を聞て憮然たるもの暫久しゅうす。此行都下に
滞留すること僅に二周間に過ず、團十郎|再度場に登らず、圓朝氏留って帰らざるを以て....