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漁具
「漁具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
漁具の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鰊漁場」より 著者:島木健作
円に近い金を出していた。それとは別にそこに固定している資本は、建網、枠網、漁船、
漁具、建物など、これもしめて十万円は越していた。次に毎年の仕込資金はといえば、漁....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
いにしがみつきながら、長い帆柱を左右前後に振り立てている。そのそばに、さまざまの
漁具と弁当のお櫃とを持って集まって来た漁夫たちは、言葉少なに物を言いかわしながら....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
なく潤うて、屋根裏には一ぱい玉蜀黍をつり、土間には寒中|蔬菜を囲う窖を設け、農具
漁具雪中用具それ/″\掛け列べて、横手の馬小屋には馬が高く嘶いて居る。苦い茶を点....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
住民族は貝塚を残している。彼らの漁場はただ浜べ岸べに限られていたであろうが、船と
漁具との発達は漁場を次第に沖のほうに押し広げ同時に漁獲物の種類を豊富にした。今で....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
根のところに黒い人影がある――夏の夕ぐれはよく百姓たちが田の水を切ったり、または
漁具を伏せて置いて鰻《うなぎ》や鰌《どじょう》などを捕るのであるから、大方そんな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
けを指図しました。 引揚機具といっても、そう完全なものがあるはずはなく、従来の
漁具、船具を、うまく利用応用したのと、多少の意匠を以て新調した程度のもので、人員....
「物理学の応用について」より 著者:寺田寅彦
。なお直接水産方面に関して、自分の知っているだけの僅少な例を挙げてみると、第一に
漁具ことに網の研究である。各種の網糸の強弱弾性やその温度湿度によっての変化とか、....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
らしいことで、衛生上の大改善であったのだ。 この航海の目的は、漁業調査である。
漁具の用意に力をいれたことは、いうまでもない。 ふかつり道具と、ふかの油をしぼ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
「|鷹の城」を訪れたのは、かれこれ午を廻って二時に近かったが、陽盛りのその頃は、
漁具の鹹気がぷんぷん匂ってきて、巌は錆色に照りつけられていた。 ウルリーケとと....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
で、港で上陸しないで、いつものように、二マイルばかり下の入江で上陸した。その男が
漁具の一部を持って先に立って歩き、あとの二人はすこし離れてついて来た。砂浜を歩い....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
、他の物品を点検した。 大小の帆布、縄類、鉄くさり、いかり一式、投網、つり糸、
漁具一式、スナイドル銃八ちょう、ピストル一ダース、火薬二はこ、鉛類若干。 信号....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
は、犬ほどではないが、川魚までが、美味なのはたいがい禁制項目に入っている。漁師、
漁具屋、釣舟屋など、みな商売にならない。 が、裏には裏があり、闇舟屋も闇漁師も....