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漁獲
「漁獲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
漁獲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
時期を選ばず、氷の中で漁業が出来らあね。これは大した儲け仕事だよ、年中休みなしで
漁獲があるんだからね」 「えへっ、そんなに年中儲けてどうするんだ。これ以上酒を呑....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
夫にあたえる賞与の制度だった。昔は、九一というのは、漁場主と漁夫との間に行われた
漁獲物の分配制度で、
漁獲物の水揚の都度、漁場主に九割、漁夫に一割を配当するものだ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
スタルジヤが感ぜられる。漁夫たちの船歌は一段と勇ましくなって、君の父上は船の艫に
漁獲を知らせる旗を揚げる。その旗がばたばたと風にあおられて音を立てる――その音が....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いは大洋との分離であったと考えられている(太平洋諸島中の若干の民族は地が大洋から
漁獲されたと考えている)。それでその前の渾沌状態は氾濫すなわち、いわゆる『大洪水....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
始まった。研究生は上級生まで集めて十人ほどでかなり親密だった。淡水魚の、養殖とか
漁獲とか製品保存とかいう、専門中でも狭い専門に係る研究なので、来ている研究生たち....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
、川崎の船頭だった。彼等は川崎のことでは全責任があり、監督と平漁夫の間に居り、「
漁獲高」のことでは、すぐに監督に当って来られた。それで何よりつらかった。結局三分....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
て、ある見方で見れば実際それがそうなっているのである。たとえば五穀の収穫や沿海の
漁獲や採鉱|冶金《やきん》の業に関しては農林省管下にそれぞれの試験場や調査所など....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
が隠れているものだ。 支那の西湖に臨んで社廟が一つ立っている。廟の下手は湖水に
漁獲をする小舟の多くが船がかりするところで、うすら寒い秋の夜などになると、篷のな....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
るいは云うかも知れない。それは鯨が金になるからだと。しかし去年は例年の半分という
漁獲不足だったではないか。それでも結構明るいのは、やっぱり漁港全体の運営が近代的....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
の家庭で、鯛を求めるにしても五、六月の候が最も値段が安い。それは四季を通じて一番
漁獲が多いからである。
漁獲の多いことが味の季節ではない。その頃の鯛は麦藁鯛といっ....
「鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
。日本海は北海道から山陰道に至るところどこの海にもまた沿海州から朝鮮の東海岸でも
漁獲がある。支那海にも広く棲んでいて、朝鮮西海岸、釜山沖、九州の玄海灘、中支から....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
像されようというもの。夏場の千尾は、つまり夏漁が多いのであって、冬の三百尾は冬の
漁獲がそれだけなのである。冬は夏の三分の一より
漁獲がないのである。そうして、これ....
「言語と文化史」より 著者:知里真志保
らかきまぜながら」というのであります。また炉ぶちをイヌンペと申しますが、これは「
漁獲するもの」という意味で、炉の中で焼いた物をこの上にとり上げたりするのを、炉物....
「若狭春鯖のなれずし」より 著者:北大路魯山人
由来通人の定評するところである。 全く伊勢湾から東方の海となると、美味いさばの
漁獲は望み得ない。東京市場で手に入る近海さばは、一種嫌悪すべき妙な臭気をもってい....
「小ざかな干物の味」より 著者:北大路魯山人
を添えて、自慢することを忘れていない。 ところが近頃では、浴客の数に反比例して
漁獲量が不足し、ときには場違いの魚類が加わるのみか、雨天などには、乾燥機がどんど....