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漁者
「漁者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
漁者の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
る。子供がぴいーッと吹く麦笛に、武蔵野の日は永くなる。三寸になった玉川の鮎が、密
漁者の手から窃と旦那の勝手に運ばれる。仁左衛門さん宅の大欅が春の空を摩でて淡褐色....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》が諫《いさ》めて、昔白竜清冷の淵に下り化して魚となったのを予且《よしょ》という
漁者がその日に射|中《あ》てた、白竜天に上って訴えると、天帝その時汝は何の形をし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かに北地のこととはいえ、一人、二人、三人の旅人が川岸へ集まって来るのであります。
漁者《ぎょしゃ》もあれば樵者《しょうしゃ》もある、農工の人もあれば旅の巡礼もある....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
――この大胆不敵な密漁の鰻を、知らずして、料理屋などで食べた者も多かろう。だが密
漁者たちは、決して幸福には終らなかったとかいう。マンホールの中の幸福など、どうせ....
「環礁」より 著者:中島敦
からではなかった。此処での高瀬貝採取権を独占している南洋貿易会社からの頼みで、密
漁者を取締るのが目的なのだという。 甲板の上から見ると、夥《おびただ》しい海鳥....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
かられまするは初手の口|青皇令を司どれば厭でも開く鉢の梅殺生禁断の制礼がかえって
漁者の惑いを募らせ曳く網のたび重なれば阿漕浦に真珠を獲て言うなお前言うまいあなた....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
》の日を、秋風が寂しく吹いているのである。 秋風や酒肆《しゅし》に詩《し》うたふ
漁者《ぎょしゃ》樵者《しょうしゃ》 街道筋《かいどうすじ》の居酒屋などに見る、....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
》む渡し舟 草いきれ人|死《しに》をると札の立つ 秋風や酒肆《しゅし》に詩うたふ
漁者《ぎょしゃ》樵者《せうしゃ》 鹿ながら山影《さんえい》門に入《いる》日《ひ》....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
れぬからね。
(若き、美しき女友達来てこれに加はり、親しげなる会話聞えはじむ。
漁者と鳥さしと数人、網、釣竿、黐竿、その他の道具を持ちて登場し、少女等の間に交る....