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漆器
「漆器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
漆器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
をする一助となって茶道の発達に非常に好都合であった。われらの住居、習慣、衣食、陶
漆器、絵画等――文学でさえも――すべてその影響をこうむっている。いやしくも日本の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
えて来た。羅紗、唐桟、金巾、玻璃、薬種、酒類なぞがそこからはいって来れば、生糸、
漆器、製茶、水油、銅および銅器の類なぞがそこから出て行って、好かれ悪しかれ東と西....
「家」より 著者:島崎藤村
していた。姉は仕事に疲れた弟を慰めようとして、暇のある時は、この家に伝わる陶器、
漆器、香具の類などを出して来て見せた。ある日、お種は大きな鍵を手にしながら、裏の....
「丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
して入場は無料である。 ここではまたいろいろの新美術品が陳列されている。陶磁器
漆器鋳物その他大概のものはある。ここも今代の工芸美術の標本でありまた一般の趣味|....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
ろ歩行でぶらりと出て、温泉の廓を一巡り、店さきのきらびやかな九谷焼、奥深く彩った
漆器店。両側の商店が、やがて片側になって、媚かしい、紅がら格子を五六軒見たあとは....
「異郷」より 著者:寺田寅彦
来た俗な絵草紙である。天井の隅には拡げた日傘が吊してある。棚や煖炉の上には粗製の
漆器や九谷焼などが並べてある。中にはドイツ製の九谷まがいも交じっているようであっ....
「日記」より 著者:宮本百合子
んとを買う。おわんを買うのは、私共の結婚以来これで二度目だ。せんのは、肴町の角の
漆器店で買った。(あの時分の家具を買うエキサイトメント!) 教文館に行って見た....
「淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
を占めている。二千余年前の朝鮮にこんな文明があったのかと思って驚嘆したのである。
漆器美術の巧緻なことは、我々芸術を解せぬ者にも、当時の人の雅趣が思われたのだ。楽....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
を後に廻して髱《たぼ》の毛を掻《か》き上げたる、あるひはこの国特有の美しき手道具
漆器の類《たぐい》を細く美しき指先に持添へたる、あるひは形《かたち》可笑《おか》....
「妾宅」より 著者:永井荷風
来得るかぎりの人為的技巧を加味せざる(少くとも表示せざる)天然野生の粗暴が陶器|
漆器《しっき》などの食器に盛《もら》れている料理の真中に出しゃばって、茲《ここ》....
「鍋料理の話」より 著者:北大路魯山人
にしたいと思う時、当然そこに、食器に対しての関心が湧いてくる。すなわち、陶器にも
漆器にも目が開けてくるという次第になるのである。....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
とと存じますが、直ぐこの北にある、あの鳥居峠の南北両側において、北には平沢という
漆器の製造部落があり、南側には藪原という昔から有名な、今日もこの会場の入口に陳列....
「あの世の入口」より 著者:知里真志保
こちらから積んで行った交易品の熊の皮や鹿の皮を出すと、先方からは、たくさん宝物(
漆器類や太刀など)、米や酒をくれて、舟もいっぱいになるほどだった。それからいよい....
「食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
私はどうして陶磁器ならびに
漆器などをつくるようになったか――みなさま大方はご存じのことと思いますが、私は料....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
つである。細い一間半位の通路の両がわに、玩具、絵草紙、文房具、はては箪笥、鏡台、
漆器類、いろ/\のものを売る店があって品物をならべた「みせだな」の一角に畳一畳位....