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「漉く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漉くの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
人前《いちにんまえ》の極度の仕事であったが、おとらは働くとなると、それを八十把も漉くほどの働きものであった。そして人のいい夫を其方退《そっちの》けにして、傭い人....
我に叛く」より 著者:宮本百合子
りと見え始めた。 そこは、日本ではなかった。鮮やかな楡の若葉が、ちらちらと日を漉く草の上に、軽らかな夏著をまとった若い女が、肱をついて長々と臥《ね》ころがって....
浅草紙」より 著者:寺田寅彦
とはまた独立な、もっと細かく規則正しい簾のような縞目が見える。この縞はたぶん紙を漉く時に繊維を沈着させる簾の痕跡であろうが、裏側の荒い縞は何だか分らなかった。 ....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
だが、茎の繊維は弱い。しかしその根皮の繊維はキガンピと同様割合に強いから共に紙を漉くことが出来るといわれる。学名は Wikstroemia Ganpi Maxi....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
い起すでありましょう。武儀郡の下牧から洞戸に至る板取川の川辺に、数限りなく和紙を漉く村々を見ることが出来ます。材料は主に楮であります。「美濃判」などという言葉が....