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「漏す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漏すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
暴風雨の夜」より 著者:小酒井不木
如何にも刑法の規定に依ると、医師は業務上取扱ったことで知り得た他人の秘密を故なく漏すと罰せられることになって居りますが、純潔無垢な花嫁に黴毒をうつすことが罪にな....
地上」より 著者:島田清次郎
のような従順さでお信に奉仕した。お里のいじらしい心を見て、罪深い二人は深い溜息を漏すより外に道はなかった。しかも容太郎は新鮮な果実のようなお里の心や肉体よりも、....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
しドーブレクは死に※きつつ苦しい息の下から『マリー……マリー……』と云う細い声を漏すばかり。でもルパンは遂にその夜深更に至ってドーブレクを救出すことに成功した。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。 間もなく君はまた郷里紀州に帰った。而して相変らず医を業としつゝ、其|熬々を漏す為に「浜ゆふ」なぞ云う文学雑誌を出したり、俳句に凝ったりして居た。曾て夏密柑....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
らして「かかる無の媒介は実は無媒介に過ぎない」、と田辺博士は断固として不満の意を漏すのである。「即」とは結局同一哲学的相即のことであり、媒介のない神秘主義的直接....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
八 熊を洗濯することに我を忘れていた米友は、道庵先生の九死一生の絶叫を聞き漏すことではありません。 俄然として醒《さ》めて、そうして声のする方を見ると、....
食道楽」より 著者:村井弦斎
病死したる鶏は眼に水気を帯び肉は紫色あるいは紫色の斑点を呈し肛門より臭気ある糞を漏すものなり。 ○鶏の古きか新しきかを知るには先ず嘴《くちばし》を開き見るべし。....
食道楽」より 著者:村井弦斎
を背負って苦しんでいる時にナゼ折々|家《うち》へ来て愚痴を漏《こぼ》した、愚痴を漏すべき事がない、本来なら小山さんのありがたい事を感じてその身の幸福を悟らなけれ....