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「演奏会〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

演奏会の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十円札」より 著者:芥川竜之介
のぐ》やカンヴァスも仕入《しい》れるつもりだった。フロイライン・メルレンドルフの演奏会へも顔を出すつもりだった。けれども六十何銭かの前には東京|行《ゆき》それ自....
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
があった時です。何でもあの人が、重病の床から、免れて再び楽壇に復帰するという記念演奏会で、大変な盛会でした。ところが、会場の都合か何かで、写真師には会場だけは絶....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
一度も吸わせたことがないと云うのだからね」 「ウン、少数の批評家だけが、年一回の演奏会で顔を見ると云うじゃないか」 「そうなんだ。きっと薄気味悪い蝋色の皮膚をし....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
十一月、渋柿) * 切符をもらったので、久しぶりに上野音楽学校の演奏会を聞きに行った。 あそこの聴衆席にすわって音楽を聞いていると、いつでも学....
映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
の時間的恒久性という点から見ても実にいろいろな種類の批評がある。たとえば、音楽の演奏会の批評などは、その時に聞かなかった聴衆にはナンセンスである。生け花展覧会の....
蛙の鳴声」より 著者:寺田寅彦
何年頃であったか忘れてしまったが、先生の千駄木時代に、晩春のある日、一緒に音楽学校の演奏会に行った帰りに、上野の森をブラブラあるいて帰った。 その日の曲目の内に管....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
楽人達が色々の楽器をもって出て来て、あぐらをかいて居ならんだ。昔明治音楽界などの演奏会で見覚えのある楽人達の顔を認める事が出来たが、服装があまりにちがっているの....
家なき子」より 著者:楠山正雄
信記事を読めといって見せてくれた。それを見ると、いまは大音楽家になったマチアが、演奏会を一とおりすませたところで、とりわけウィーンでの大成功がかれをせつに引き止....
ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
うブダペスト生れのヴァイオリンの名手が日本へやって来て、日比谷の公会堂で三度ほど演奏会をひらいたが、三度が三度ともたいへんな不人気であった。孤高|狷介のこの四十....
映画雑感(Ⅴ)」より 著者:寺田寅彦
の上に抜け出て響いて来るのである。こういうことは作曲者かあるいは指揮者を同伴して演奏会へ行っても容易に得られない無言の解説である。カルメンの中の独唱でも、管弦楽....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
われると想像せよ。かくて取引所の喧騒はあたかも各人がそれぞれの楽器を受持っている演奏会のようなものである。 四三 私共は、これからかかる競争状態において生ずる....
道なき道」より 著者:織田作之助
かし、こんな庄之助の言い方は、相手を気まずい気持にさせた。おまけに、相手が寿子の演奏会やレコード吹き込みの話を持ち出すと、庄之助は自分から演奏料の金額を言い出し....
レコード蒐集」より 著者:兼常清佐
来ても実際見ることが出来ません。これは実際の演奏を聞くのとは全く違った状態です。演奏会では私共は眼で演奏者を見ます。そして眼から来る印象は知らず識らずのうちに私....
二面の箏」より 著者:鈴木鼓村
頼み申ます。憶出せばこの琴はまだ妾が先生の塾に居った時分|何時ぞや大阪に催された演奏会に、師の君につれられて行く時、父君が妾の初舞台の祝にと買い賜われたものだ、....
呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
め湯治が出来るなんて、仕合せな破門じゃないの」 「そうでもない。やっぱり、東京の演奏会の燭光はなつかしいものだ」 千歳の胸に、かつて、邦楽革新の新進作曲家とし....