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演繹
「演繹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
演繹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
ならぬ。――まとまりがあってはならぬ。(まとまりのある詩すなわち文芸上の哲学は、
演繹的《えんえきてき》には小説となり、帰納的《きのうてき》には戯曲となる。詩とそ....
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
に架空的なものとも言われぬ事はない。ただ小説の場合には方則があまりに複雑であって
演繹の結果が単義的でなく、答解が幾通りでもあるに反して、理学の場合にはそれがただ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
だ一つの法則、すなわち、今日ニュートンの重力の法則としてよく知られている法則から
演繹され得ることを証明した、この法則に従えば、二つの質量間に働く力はこれら質量の....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
類は是非持て居たのです(荻)併し夫は君の想像だろう(大)何うして想像では有ません
演繹法の推理です、好し又紙入を持ぬにしても煙草入は是非持て居ました彼れは非常な煙....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
え支那でも他の邦でも、それに病災を禳い除く力があると信じたり、あるいはまたこれを
演繹して未来を知ることを得るとしたりしている。洛書というものは最も簡単なマジック....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
ろうが、それを出発点として成立した物理学の学説は畢竟比較的少数の仮定から論理的|
演繹によって「観測されうる事象」を「説明」する系統である。この目的が達せられうる....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
当のつかない場合に、先生がそれを使ってともかくも一つのまとまった帰納とそれからの
演繹をすることに成功したとすれば、この場合は明白に先生が陶工であり弟子は陶土の供....
「随筆難」より 著者:寺田寅彦
学校の先生で、この「相撲取草」が何であるかということを本文の内容から分析的に帰納
演繹して、それがどうしても「メヒシバ」でなければならないという結論に達した、その....
「颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
伝え、子孫は更にこの遺産を増殖し蓄積した。そうしてそれらの世襲知識を整理し帰納し
演繹してこの国土に最も適した防災方法を案出し更にまたそれに改良を加えて最も完全な....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
得した実証的素材を赤裸々に記録している傾向がある。 西鶴の人間に関する観察帰納
演繹の手法を例示するものとしてはまた『織留』中の「諸国の人を見しるは伊勢」に、取....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
増すかどうかそれは疑問である」と云ったとある。ただこれだけの断片から彼の文化観を
演繹するのは早計であろうが、少なくも彼が「石炭文明」の無条件な謳歌者でない事だけ....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
らの材料から組立てる一種の「|思考の実験」である。科学者が既知の方則を材料として
演繹的にこのような実験を行って一つの新しい原理などを構成すると同様に、南画家はま....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
ようと努めた。だからジェヴォンス氏の方式の先駆性を認めねばならぬが、若干の重要な
演繹については、私は私の権利を主張することが出来る。ここにはこれらの点をいちいち....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
も知れぬ。だが決して、私自身の精神を、分析しようなどとは思うても居ぬし、又そんな
演繹式な結果なら、して見ぬ先から訣っているような気もするのだから、一向して見るだ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
四五頁)軍事学もまた当然民族の性格の影響を受ける。帰納的であるクラウゼウィッツと
演繹的であるジョミニーは独仏両民族の傾向を示すものと云うべきだ。一八七〇―七一年....