漢口[語句情報] » 漢口

「漢口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漢口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
十年、観光紀游、征塵録《せいじんろく》、満洲、巴蜀《はしょく》、湖南《こなん》、漢口《かんこう》、支那風韻記《しなふういんき》、支那―― 編輯者 それをみんな読....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
は勿論、椅子《いす》も、唾壺《たんつぼ》も、衣裳箪笥《いしょうだんす》も、上海や漢口《かんこう》の妓館にあるのと殆《ほとん》ど変りは見えなかった。が、この部屋の....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
の後《のち》二月《ふたつき》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ赴任《ふにん》することになるのです。 主筆 妙子も一....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ヘンリイ・バレットは現在どこに行っているかね?」 「今調べたところによると、急に漢口《ハンカオ》へ出かけたようです。」 「では漢口《ハンカオ》へ電報を打ってヘン....
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
漢字音にそのまま残っております。例えば「上海《シャンハイ》」の「海」はhai、「漢口《ハンカオ》」の漢はhanで、大体日本の現代のハの音と同じです。かような音が....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
にあるの想いにて苦しきことなりき。 七月二十六日 ◯異状なし。 ◯朝、常田君|漢口よりかえりて初めて来訪あり、話を聞く。精神力と幸運にて、かぼそき方の身体の所....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
飾りつけた家や、あさり集めた珍らしい支那器具や、生命を、五・三十事件当時の南京、漢口の在留者達のように、無惨に、血まみれに、乱暴な南兵のため踏みにじられやしない....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
として出かけ吉屋信子、林芙美子もいろいろの報告をかいた。林芙美子の「北岸部隊」は漢口一番のり、という風な戦時的センセーションを背景として発表されたのであった。 ....
北へ行く」より 著者:宮本百合子
すかい?」 「ええ」 「あなた方の学校にも、支那の留学生がいますか」 ちょうど漢口事件のあった後であった。訊かれた学生は互に一寸顔を見合わせるような素振りをし....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て、報道班のチャンピオンとして上海から放送しました。 二十二人の作家が来るべき漢口陥落記録のために出発する由です。内務省情報部や何かのあっせんだそうです。女の....
反抗」より 著者:豊島与志雄
うに飛び上った。窓や戸を一杯開け放った。室の中を歩き廻った。それから机に向って、漢口《はんこう》の水谷へ手紙を書いた。その店へ行くことを断り、なお哲学の研究を続....
金狼」より 著者:久生十蘭
で口をきった。 「では、さっそくはじめます。……久我さん、あなたは昭和二年の春、漢口《ハンカオ》で開かれた汎太平洋労働会議に派遣されたまま、今日まで行衛不明にな....
回想録」より 著者:高村光太郎
帰って伝書鳩の隊長になり、中佐か何かになって喜んでいた。ところが漢奸だというので漢口の附近で一網打尽に殺戮されたらしい。漢口の山の中に伝書鳩の箱や設備が残ってい....
イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
》の紹介であったが、原著よりも分りよい立派なものであった。しかし丁度その時期は、漢口陥落《かんこうかんらく》の提燈行列《ちょうちんぎょうれつ》を過ぎて間もない頃....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
れは私の絶えざる苦悩であった。 陸大卒業後、半年ばかり教育総監部に勤務した後、漢口の中支那派遣隊司令部付となった。当時、漢口には一個大隊の日本軍が駐屯していた....