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「漢文体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漢文体の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
日一日心配しつづけたことがまだ岸本の胸を去らなかった。何かの碑面にでもありそうな漢文体の文句を暗誦《あんしょう》しながら睡眠《ねむり》を誘おうとしているらしい兄....
なかじきり」より 著者:森鴎外
と、支那人が史を修めたのとは、その動機に同じからざるものがあるかとおもう。碑文に漢文体を用いるのも、また形式未成のゆえである。これが歴史である。現在はかくのごと....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
とでなければならぬ。――それから、文語を用いるか口語体を用いるか、文語体にしても漢文体か擬古文体か、口語体にしても話し言葉風のものか近代文章語体か、それとも又新....
文章を作る人々の根本用意」より 著者:小川未明
章には、何々して何々|侍るというような雅文体や、何々し何々すべけんやというような漢文体なぞが行われてはいるが、それはある時代のある人々の心から、必然に生れ出た文....
私本太平記」より 著者:吉川英治
やがてのこと、 「妙源、願文を」 という高氏の声がきこえる。 願文四百余字の漢文体のそれは、かねて命をうけた引田妙源がしたためておいた物。 高氏は、神前へ....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ら、それはごく微量な文字しか遺っていないということを――である。それは、むかしの漢文体にでもしたら、僅々百行にも足りないもので尽きるであろう。 ここには、その....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
その物の文章も、現代人に読み易くするため、全文を半分くらいにちぢめ、原文の悲調な漢文体のリズムも損わないように私が勝手な筆を加味してある。後の誤りとならないよう....