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潜り抜ける
「潜り抜ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
潜り抜けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夢十夜」より 著者:夏目漱石
。片側は田圃《たんぼ》で、片側は熊笹《くまざさ》ばかりの中を鳥居まで来て、それを
潜り抜けると、暗い杉の木立《こだち》になる。それから二十間ばかり敷石伝いに突き当....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、隙が多いと見たから。
「どうぞ、お通しを!」
と、叫びざま、サッと、袖の下を
潜り抜けると、もう一人が、また前にまわって来て、
「女だてらに――あぶない――刃....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
るところへ出ました。もう、私は一歩も前進できません。茎がいくつも絡み合っていて、
潜り抜けることもできないし、倒れた麦の穂先は、ナイフのように尖っていて、それが、....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
らあちらへ……」と父は鋏をもった手で、庭木戸の方を示した。私はやっと植込みの中を
潜り抜けると、蔦《つた》がからみついて少し開きにくい位になったその木戸をこじあけ....
「友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
になるのだが。 併し地獄に降ったダンテが、地心に刺きささったルシフェルの側腹を
潜り抜ける時、急に眩暈がして戸迷いをしたというが、之は尤もではないだろうか。地心....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
して進んだ。笹は短くなって歩きよくなるが、白檜や大白檜の若木が蔓り出した。其中を
潜り抜けると忽ちあたりがパッと開けて、私達は鬼怒沼ヶ原の一端に跳り出た。そして足....