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「潜心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潜心の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
の事実ではなく、深く物の根柢に潜める不変の本体である。 ゲーテは生物の研究に潜心し、今日の進化論の先駆者であった。氏の説に由ると自然現象の背後には本源的現象....
近時政論考」より 著者:陸羯南
較々著述の体を具えたるものは本篇をもってはじめてとなす。ただ新聞記者の業に在る者潜心校閲の暇なく、新聞紙を切り抜きたるままこれを植字に付したるは醜を掩うあたわざ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
業に関して、陛下に奏請するところあらんとす。臣年既に六十六歳、その中五十有余年は潜心して専ら法制事業を攻究せり。今や齢|已《すで》に高し。もし陛下の統治し給う大....
十二支考」より 著者:南方熊楠
目的は至って結構だが、その基礎とさるる材料が甚だ危殆《あやふや》なるに呆れ、年来潜心その蒐集を事とし、不毛一件ごときも一大問題としていかな瑣聞をも蔑せず。しかる....
十二支考」より 著者:南方熊楠
整理し居る内、十七、八の女毎度|馴々《なれなれ》しく物言い懸ける。予は植物の方に潜心して返事せぬ事多きに屈せず、阿漕《あこぎ》が浦の度重《たびかさ》なりてそんな....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ほどである。古調という中には、一つ一つの語にいい知れぬ味いがあって、後代の吾等は潜心その吟味に努めねばならぬもののみであるが、第三句の「草むさず」から第四句への....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
てゆく快も味もない」 「……少し分りかけて来た」 「欠伸一つしてもだ――苦の中に潜心した人間のあくびと、懶惰な人間のそれとはまったく違う。数ある人間のうちには、....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
も、胸底に決していたに違いない。それは名利の外表に浮び出ようとするよりも、さらに潜心的になって「道」への究明に没して行ったことが窺われる。年表に拠って考えてみて....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
・同火の如きは、無論思いも寄らぬところであった。エタ・非人の同情者柳瀬勁介氏が、潜心その沿革を調査して、遂に「社会外の社会穢多非人」の著をなすに至られた動機は、....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
要を感じました結果、近年種々の方面から、広くこの方の材料を蒐集し、不十分ながらも潜心これが調査研究に従事致しているのであります。その調査研究の結果は、これまでか....