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潮合
「潮合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
潮合の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
り出る。起上《たちあが》ッて部屋へ帰ろうとは思いながら、つい起《たち》そそくれて
潮合《しおあい》を失い、まじりまじり思慮の無い顔をして面白《おもしろく》もない談....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
こいらを見まわしては又、思い出したように仕事にかかるらしい気振が見えて来た。その
潮合いを見て、吾輩が出て行って、その眼の底に在る疲れ切った意識の力と、吾輩の眼の....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
ります。この表現を見分けるか見分けぬかが又番頭さんの腕前の分かれるところで、この
潮合に乗りかけて、 「その代り柄や色合はしっかり致しておりますから却って御徳用で....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
》されて終うか、然《さ》無《な》くとも城中|疑懼《ぎく》の心の堪え無くなった頃を
潮合として、扱いを入れられて北条は開城をさせられるに至るであろう、ということであ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
神組へ走り寄った。 待ち設けていたことである、弁天松代は飛び上がった。 「いい
潮合いだ。やっつけろ!」 「それ!」 と声を掛け合わせ、猛然刎ね上った六人の部....
「無題(五)」より 著者:宮本百合子
表された小説を、鴎外、露伴、緑雨、紅葉、思軒などがよって合評したものだ。現代の新
潮合評のようなものか。然し三十年と云えば、今からたった二十九年、足かけ三十年ばか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で頭から、自分は絵師の田山白雲ということを名乗って、そうしてなお聴き容れられざる
潮合いを見て、この写生帖を提出すれば、万事はたちどころに解決するのを例とする。今....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
年の武鑑でなけりゃ間に合わねえよ。 道庵先生がハタと困った時、それでも、すべて
潮合いのいい時はいいもので、この際、旗幟の故実をかなり精細に心得た救い主が現われ....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
が船に乗るところが見たいと言って、近所の人々を誘って一しょにやって来ました。私は
潮合を一時間ばかり待っていました。風工合もよくなったので、いよ/\向うの島へ渡ろ....