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「潮音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潮音の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
はやり歌をうたって見たりした。しかも「妙音観世音《みょうおんかんぜおん》、梵音海潮音《ぼんおんかいちょうおん》、勝彼世間音《しょうひせけんおん》」を唱えた後、「....
伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
昨年三月の「潮音」に出ている芭蕉俳句研究第二十四回の筆記中に 千川亭 おりおりに伊吹を見....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
について充分に調べてみるだけの余裕がない。しかし座右にある最近の「アララギ」や「潮音《ちょうおん》」その他を手当たり次第に見ていると、中にはほとんど前記の第一例....
悟浄出世」より 著者:中島敦
に、美しい女性的な声――妙音《みょうおん》というか、梵音《ぼんおん》というか、海潮音《かいちょうおん》というか、――が響いてきた。 「悟浄《ごじょう》よ、諦《あ....
藤村の文学にうつる自然」より 著者:宮本百合子
の実になぞらえている。この一巻に収められている「草枕」「あけぼの」「春は来ぬ」「潮音」「君がこゝろは」「狐のわざ」「林の歌」等いずれも、自然にうち向かって心を傾....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
こまで至っていないと見た方がよろしい。小湊《こみなと》の浜で、梵音《ぼんおん》海潮音《かいちょうおん》を聞かせられたことはあるけれども、彼にはその感激はあるけれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
てた 八万長者のチョビ助が! けれども、下にいた弁信法師の耳には、この時|海潮音《かいちょうおん》の響がいっぱいで、茂太郎のけたたましい声が入りませんでした....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
が完全に日本語にうつして表現せられた場合は、そこに日本の詩が生れる訣である。「海潮音」に示された上田敏さんの外国詩に対する理会と、日本的な表現力は、多くの象徴詩....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の毒な方へ。ただそれだけです。 私は合掌して口誦みます。 妙音観世音 梵音海潮音 観音の有難さ、それは潮の音のごとく大きくひたひたと押し寄せる。 勝被世間音....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ずさえている菰を敷き、海へ向って、並んで坐った。 ざあ、ざあっ……と断崖の下の潮音は、親子三人の上に、松の葉を降りこぼした。 朱実は、子を降ろして、乳ぶさに....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
うちに暗い海風を聞いているのだ。 と思うと、かれの胸は躍ってくる。耳には紀淡の潮音がきこえてくるような心地もして。 「だが……」 とまた口惜しまれるのは万吉....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
康とともに、強い希望の火が、かれの行く手によみがえってきていた。赫々としてきた。潮音、海風、すべて討幕の声! そう胸を衝つのである。 炎日、灼土、すべて回天の....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ァっ、は、は、は」と特徴のある笑い声と共に参加する。支社の人々、新東海のT氏や海潮音氏なども集まって、例のごとく名古屋文化是々非々談、二時間ばかり。この名古屋に....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
床柱の前に二人が据えられる。みんなが一斉にこちらを向く、そうして堅くなっている。潮音の旧い社友で、土地の歌壇で元老株のお医者さんの山下秀之助君が一場の歓迎の辞を....