»
潰れる
「潰れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
潰れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
着物を引掉って神田児の膚合を見せてやらあ、汝が口説く婦じゃねえから、見たって目の
潰れる憂慮はねえ、安心して切立の褌を拝みゃあがれ。 ええこう、念晴しを澄ました....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
ない。スキーに縄を結びつけて滑り止めを作った。板倉が三人の弁当を背負ったがきっと
潰れるにきまっている。宿の左に直ちに登りにかかるとむやみと急である。垂直に近い崖....
「鮨」より 著者:岡本かの子
でも鮨を喰べるというその事だけが湊の慰めとなるかを話し出した。 ――旧くなって
潰れるような家には妙な子供が生れるというものか、大きな家の
潰れるときというものは....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
望をだ、苦しみをだ、力をだ。不幸にしてわたし達は稀有な望みの為めに、噴火の為めに
潰れるかも知れない。だが、それが何だ。五百年間一人も抱かなかった生命の慾望を現身....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
美しい女は庄兵衛の屋敷の奥に養われることになったのである。 何分にも主人の家が
潰れるか立つか、自分たちも生きるか死ぬか、それさえも判らぬという危急存亡の場合で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、棟梁。どうかしようはないもんでしょうかね。お安さんの祟りで、津の国屋さんは今に
潰れるかも知れませんよ」 「どうも困ったもんだ」 出入り場の禍いをむなしく眺め....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を人にみせるなというお告げにそむいて、みだりに奥をうかがう時は、仏罰によって眼が
潰れるか、気が狂うか、どんなわざわいを蒙らないとも限らない。おまえ方はおそろしい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ば、係り合いの者一同を容赦なく召捕ってくれと云うのだ。まかり間違えば浅井の屋敷は
潰れる。それを承知でどしどしやってくれと云うのだから大変だ。どうもいい加減に打っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「こうなっては、娘もやがて死ぬかも知れない。わたしもどうなるか判らない。関口屋の
潰れる時節が来たのでしょう。兄の望み通りに、五百両でも千両でも出してやります」 ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
―この地震のことはどなたも御承知ですから改めて申上げませんが、江戸中で沢山の家が
潰れる、火事が起る、死人や怪我人が出来る。そのなかでも吉原の廓は丸潰れの丸焼けで....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
社を作った。そして景気のよい時には、松島にも島にも融通をしてやった。しかし銀行は
潰れる、会社の株は暴落するときては立瀬がない。彼はもう半狂乱の姿で自分の宅へ飛ん....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
と見るということはしない。まず活きた仏のようであるから余りに見詰めると自分の眼が
潰れるというような馬鹿な考えを持って居る。私は充分に見ましたが、古代|奸黜なる僧....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
ければならぬ。 雪の深い所ではしばしば屋根の雪を除かぬと、その重みで粗末な家は
潰れる虞れがある。しかしそれを掻き落すとそれが家の周囲に積み重なって、高さ軒を没....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
はありませんか。つまり掛声が掛かると一緒に姿が見えなくなったのです。そうして胆の
潰れることには朱に染まった三人の武士が斃れているではありませんか。三人ながら只一....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
来た。 「驚いたなあ、何んということだ。物騒千万、注意が肝腎。……槍進上とは胆が
潰れる。……待てよ待てよ、何んとかいったっけ『先刻はご苦労、まさしく平打ち、ピッ....