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澄渡
「澄渡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
澄渡の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
に立って、前夜の雨を怨《うら》めしく、空を仰《あお》ぐ、と皎々《こうこう》として
澄渡《すみわた》って、銀河一帯、近い山の端《は》から玉《たま》の橋を町家《まちや....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
する、草深町は静岡の侍小路を、カラカラと挽いて通る、一台、艶やかな幌に、夜上りの
澄渡った富士を透かして、燃立つばかりの鳥毛の蹴込み、友染の背当てした、高台細骨の....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
にお弁当の時を待構えて、無駄な足踏みもせぬからで。静なほど、組々の、人一人の声も
澄渡って手に取るようだし、広い職員室のこの時計のカチカチなどは、居ながら小使部屋....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
…赤新聞と言うのは唯今でもどこかにある……土地の、その新聞は紙が青かった。それが
澄渡った秋深き空のようで、文字は一ずつもみじであった。作中の娘は、わが恋人で、そ....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
目が晦んで、的が見えず、芸道の暗となって、老人、今は弱果てました。 時に蒼空の
澄渡った、」 と心激しくみひらけば、大なる瞳、屹と仰ぎ、 「秋の雲、靉靆と、あ....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
あった。 これから、名を由之助という小山判事は、埃も立たない秋の空は水のように
澄渡って、あちらこちら蕎麦の茎の西日の色、真赤な蕃椒が一団々々ある中へ、口にした....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
天。いずこともなく、天|麗かに晴れて、黄昏か、朝か、気|清しくして、仲秋のごとく
澄渡った空に、日も月の形も見えない、たとえば深山にして人跡の絶えたる処と思うに、....
「おせん」より 著者:邦枝完二
秋の水をたたえた隅田川は、眼のゆく限り、遠く筑波山の麓まで続くかと思われるまでに
澄渡って、綾瀬から千|住を指して遡る真帆方帆が、黙々と千鳥のように川幅を縫ってい....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
かで犬の吠《ほ》える声と赤児《あかご》のなく声が聞える。天《あま》の川《がわ》の
澄渡《すみわた》った空に繁《しげ》った木立を聳《そびや》かしている今戸八幡《いま....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
蛉《とんぼ》がとまっていた。赤蜻蛉は数知れず透明な其翼をきらきらさせながら青々と
澄渡った空にも高く飛んでいる。 曇りがちであった十一月の天気も二三日前の雨と風....