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「激変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

激変の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
に暑気は薄れて、空いちめんが灰色にかき曇るころには、膚寒く思うほどに初秋の気候は激変していた。時雨《しぐれ》らしく照ったり降ったりしていた雨の脚《あし》も、やが....
或る女」より 著者:有島武郎
いた。その間非常に望ましい経過を取っているらしく見えた容態は三日目の夕方から突然激変した。突然の高熱、突然の腹痛、突然の煩悶《はんもん》、それは激しい驟雨《しゅ....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
なく降り出して来た。妻の膝《ひざ》の上には赤坊もいなかった。 その晩から天気は激変して吹雪《ふぶき》になった。翌朝《あくるあさ》仁右衛門が眼をさますと、吹き込....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ず行なわれ、人類歴史の最大関節であるが、しかしそれを体験する人々は案外それほどの激変と思わず、この空前絶後の大変動期を過ごすことは、過去の革命時代と大差ないので....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
「あり得ることです。」法水は重たげに頷いた。「革命の衝撃ですよ。大戦後の性格の激変で、それが因で起った悲劇は、かなりな数に上っていると云う話ですからね。で、そ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
も天候の少々悪い冬など山へ登ろうものなら「冬の山に単独で入るということは、天候の激変等の場合、自然、里の人々は特別に心配をすることになるであろうし、ときにはその....
火星探険」より 著者:海野十三
|槽《そう》を背負わなければならなかった。それだけではない。火星の上には、温度の激変が起ると思われているので、それにはこの空気服がスイッチ一つで温められるように....
月世界探険記」より 著者:海野十三
の百二十度にも上るのに、夜となれば反対に零下百二十度にも下ってしまうという温度の激変があって、とても生物が住めない状態にあった。しかし月世界に生物が全く居ないわ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
。 右から左へ、わずかに瞳を動かすさえ、杜若咲く八ツ橋と、月の武蔵野ほどに趣が激変して、浦には白帆の鴎が舞い、沖を黒煙の竜が奔る。 これだけでも眩くばかりな....
岡本一平論」より 著者:岡本かの子
あれほどの大酒も、喫煙もすっかりやめて、氏の遊蕩無頼な生活は、日夜|祈祷の生活と激変してしまいました。 その頃の氏の態度は、丁度生れて始めて、自分の人生の上に....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ているのではあるまいね。彼は今、少年期から青年期に移る、肉体上および精神上に一大激変のあるもっとも危険な年頃にある。そして出づれば工場の荒い空気の中、帰れば下宿....
画道と女性」より 著者:上村松園
たりもするが、まあ強いて言えば、目まぐるしいほど後から後から移り変って行く流行の激変に、理想的な纒まりがないとでもいうような不満なものがあるからだともいえましょ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
心して大いに喜んでいた。然るにポルトセイドに着き、いよいよ熱帯圏に入ると、気候の激変から病が俄に革まって、コロンボへ入港したころは最早|頼少なになって来た。 ....
断食芸人」より 著者:カフカフランツ
と、しばしば自分がわからなくなるのだった。というのは、そのあいだにあの前に述べた激変が起ったのだった。それは、ほとんど突然起った。いろいろと深いわけがあるのだろ....
西航日録」より 著者:井上円了
き寒風雪を巻きて襲来するあり。あたかも日本の二月ごろの気候にひとし。かかる気候の激変のために、余も微恙にかかり、南方の海岸にて静養せんと欲し、四月十七日朝ロンド....