濁音[語句情報] » 濁音

「濁音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

濁音の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
が、その万葉仮名の類別の上から知られるのであるが、仮名には以上四十七のほかになお濁音の仮名があって、清音の仮名と区別せられている。奈良朝の万葉仮名においてはどう....
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
うのであります。例えば「加」に対して「賀」という字がある、「加」は清音で「賀」は濁音である。「く」の音でも「久」に対して「具」という濁音の仮名がある。あるいは、....
夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
うに寂しい真夜中だった。 かねて手筈のとおり、工場の門衛番所に、柱時計が十二の濁音を、ボーン、ボーンと鳴り終るころ、組下の若者が、十名あまり、集ってきた。わし....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
....
比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
上記のnが減少し、νが増加するから、これはPに重大な影響を及ぼす事となる。かりに濁音を清音と同じにしたり、kとh、mとb、sとtなどを同一視したりいろいろして行....
泣虫小僧」より 著者:林芙美子
チを返し一番初めに捻ったスイッチを巻いて見たが、自分で愕《おどろ》く程な、大きな濁音だらけで、啓吉には手のほどこしようもない。狼狽の面持ちで、三つのスイッチを、....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
|舷に飛んで、鱗の色、あたかも雪。 ==篇中の妖婆の言葉(がぎぐげご)は凡て、半濁音にてお読み取り下されたく候== 明治三十八(一九〇五)年十二月....
自殺を買う話」より 著者:橋本五郎
かが》めてレールに耳を当てた。遠い黄泉《よみ》の国からかでもあるように、不思議な濁音が響いて来る。それは美しい韻律をもって、例えば夢のからくりのようにいとも快い....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、ヘ、マ、ミ、ム、メ、モ、ユ、ワ」 等、二十にも及ぶものが全く使われていない。濁音と撥音では、使われている方が例外のように少数で、わずかに、 「ガ、ザ、ジ、ゾ....
寄席行灯」より 著者:正岡容
ち神田である。死んだ十二世雪中庵――故増田龍雨翁は、徳川の川は清かれと江戸っ子は濁音を嫌ったもので、「神田」は「かんた」「駒形」は「こまかた」「袢纏着」は「はん....
澪標」より 著者:外村繁
雨は屋根の瓦を打ち、軒廂《のきびさし》を叩き、木木の葉を鳴らして、かまびすしい。濁音や、半濁音のさまざまな雨音の中に、突然、梅の実の落ちる音がする。意外に大きい....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
であろう。日本人はこういう語の用途を分化させて行く場合に、いつもいやなものだけを濁音にする癖があるようだ。現にこの土地でも土と交った小石の堆積している処はガラ、....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
かやと案じられ、コバエテ/\、風も引かねど親|達んちや厳んびしぐで(東北方面には濁音が多い)籠の鳥、コバエテ/\。 おばこ心持ちや池の端の蓮の葉の溜んまり水、コ....