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濃州
「濃州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
濃州の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乱世」より 著者:菊池寛
美濃、伊勢、尾張の三国の村々在々を隈なく捜索した。その中の一隊は、員弁川に添うて
濃州街道を美濃の方へ探して行った。 桑名の西北六里、
濃州街道に添うて、石榑とい....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
浅井半助とて武勇|人に許されしものながら、先年久政の勘当をうけて小谷を追出され、
濃州に立越え稲葉伊予守に所縁あるを以て暫時かくまはれて居たりしかば、信長の軍立を....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
である。秀吉ついに、丹羽長秀、筒井順慶、長岡(後の細川)忠興等三万の兵を率いて、
濃州へ打って出でた。先ず、大垣の城主|氏家内膳正を囲んだが、一戦を交えずして降っ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の他数か村の代官を勤めたらしい。慶長年代のころ、石田三成が西国の諸侯をかたらって
濃州関ヶ原へ出陣のおり、徳川台徳院は中仙道を登って関ヶ原の方へ向かった。その時の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
痕今にあり、年|旱《ひでり》すれば土民雨をこの鐘に祈るに必ず験あり、文明六年九月
濃州の石丸丹波守、この鐘を奪いに来たが俄《にわか》に雷電して取り得ず、鐘を釣った....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
釈される。 次に注意すべきは、この怪異の起こる時の時間的分布である。すなわち「
濃州では四月から七月までで、別して五六月が多いという。七月になりかかると、秋風が....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
は田野村にあるのであるが、その公用は千疋であったらしく、これも同じく滞納がちで、
濃州の所領とともに文明十八年幕府に訴うるところがあったけれど、その効が見えず、ほ....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
一 このごろ未刊随筆百種のうちの「享和雑記」を読むと、
濃州徳山くろん坊の事という一項がある。何人から聞き伝えたのか知らないが、その附近....
「くだもの」より 著者:正岡子規
うている。見下せば千仭《せんじん》の絶壁鳥の音も聞こえず、足下に連なる山また山南
濃州に向て走る、とでもいいそうなこの壮快な景色の中を、馬一匹ヒョクリヒョクリと歩....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
遺恨に心得、実父を欺いて高峯から突落すとは卑怯な奴で、大野が所為と知って居たらば
濃州から帰るのではなかった、大野が親族は国に在るて」 重「悪い事は出来ないもので....
「赤い土の壺」より 著者:田中貢太郎
往った。「織田軍記」には義竜のことを記して、「今はあらそふ者もなければ、義竜自ら
濃州の守護となつて、悪人ながら威勢ありしに、ためしすくなき大罪人のむくいにや、幾....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
んぼう》は野州《やしゅう》の唐沢山《からさわやま》辺まで松茸が出るそうですが西は
濃州《のうしゅう》三州江州辺から沢山参ります。それが皆《み》んな売物屋の手へ入る....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
「オオ」 「大洲の加藤家、柳川の立花家」 「ウム」 「佐賀の鍋島、熊本の細川、
濃州八幡の金森家……」と言いかけた時、 「やッ、怪しい気配!」見張の三位卿が手を....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の略伝を何かから索いて親切に書き添えてくれた。 東寔愚堂国師、天正五年四月八日、
濃州|伊自良に生れ、母は鷲見氏、大智寺の開祖、鷲見美濃守が末孫といふ。 師八歳の....