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「濫用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

濫用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
威を借りている、といっては月並かな。君あれだよ、つまるところ新聞記者という特権を濫用しているんだよ」 特権という言葉が出たので、豹一は土門の考えにすっかり共鳴....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
粉茶、淹す葉茶はそれぞれ、唐、宋、明の気分を明らかに示している。もし、芸術分類に濫用された名称を借りるとすれば、これらをそれぞれ、古典的、ローマン的、および自然....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
もないという看板だつたのである。 現在では、「現代劇」という名称を至るところで濫用している。もともと、現代劇にあらざるものは、旧時代の演劇である。過去の演劇で....
郷愁」より 著者:織田作之助
打つようになる。その代り、葡萄糖やヴィタミン剤も欠かさず打って、辛うじてヒロポン濫用の悪影響を緩和している。 新吉は左の腕を消毒すると、針を突き刺そうとした。....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
いる間に、地方の政治は名状し難いまでに紊乱してしまった! 悪辣な国司どもは官権を濫用して、不正を働き、私腹を肥して、人民を酷使している。今こそ、長いこと忘れられ....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
自分の知り人が来ると、お世辞に揚り湯を二杯も三杯も汲んで遣る。それが又、あがり湯濫用の弊を生ずるので、湯屋でも「お世辞湯お断り」の警告を発することとなったのであ....
妖怪学」より 著者:井上円了
動き、あるいは傾くの作用を示すかを説明せざるべからず。近ごろ世間に「電気」の語を濫用して、物理上説明し難きものあれば、みなこれを電気に帰するも、これ決して余の取....
迷信解」より 著者:井上円了
ぜず正当の加持祈祷はかれこれと排斥するには及ばぬけれども、愚民の間には加持祈祷の濫用が多く、したがって弊害が多いから排斥せざるを得ざる次第である。ゆえに『修身書....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
いは動き、あるいは傾くの作用を示すかを説明せざるべからず。近ごろ世間に電気の語を濫用して、物理上説明し難きものあれば、みなこれを電気に帰するも、これ決して余がと....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
、市郎は慌てて燐寸の箱を検めると、剰す所は僅に五六本に過ぎぬ。彼は先刻から燐寸を濫用したのを悔いた。 で、更に念の為に蝋燭を揚げて、高い岩の上を其処ここと照し....
」より 著者:カフカフランツ
。そうした畏敬は対象の品位を傷つけるものですね。バルナバスがあの部屋へ入る許可を濫用して、あそこで何もしないで毎日を過ごすとか、あるいは村へ下りてきて、今まで身....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
は「たいして喜ばれなかった」そして、アイルランド総督が、女王からいただいた特権を濫用して、五十九人の多数に騎士の称号を授けたという報告が届いたときには、大笑いす....
革命の研究」より 著者:大杉栄
形式の下に、あるいは私有かあるいは国有かの所有権の維持を欲している。財産を使用し濫用する権利の維持を欲している。仕事による報酬、国家によって組織された慈善を欲し....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ために自分を身売りまでする姉や妹があります。そんなのは盲愛と言いましょうか、愛の濫用、堕落と言いましょうか、兎も角、決してそんなことで、兄弟が本当に救われること....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
坊主と云われれば喜ぶというのが、当時の有様であった。したがって坊主という語が段々濫用される事になり、今川氏真の如きは、永禄四年にわざわざ令を発して、「諸末寺の塔....