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瀉血
「瀉血〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瀉血の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雛妓」より 著者:岡本かの子
逸作に向って、わたくしが父の死を見て心悸を亢進させ、実家の跡取りの弟の医学士から
瀉血されたことも、それから通夜の三日間|静臥していたことも、逸作には話さなかった....
「探偵小説の正体」より 著者:夢野久作
いと断言するのは少々乱暴ではあるまいか……。 或る人は探偵小説を一つの精神的な
瀉血だと説明している。 吾々がこの血も涙も無い資本万能の、唯物科学的社会組織の....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
日頃のお寝間に行って見ると、一目で昏睡であることが分りました。やがて医者が来て、
瀉血《しゃけつ》を五勺ほどし、尿をとり、血圧を低めるための注射をしました。そして....
「街の探偵」より 著者:海野十三
してきた。 軍医は、つづいて脈をじっと聞いていたが、不満そうに首をふって、 『
瀉血をする、急いでくれ』 と、助手たちにいった。
瀉血が、この瀕死の被害者を....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
侍医長が十人ばかり医官を連れて入ってくる。まず腕から一ヴァース(約一合五勺)の
瀉血をし、肩に傷をつくって吸いガラスでほぼ同量の血を絞りとる。法皇の頭を剃ってユ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
気のつかねえうちに死んじまったろうてんです。だれか、早く気がついて、肩でも切って
瀉血させてやったら助からねえこともなかったろうにと医者が言っていましたが、なにし....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
きなかったし起きない。そこから生まれて来たニヒルも、表現主義やダダイズムのような
瀉血的な形をとり得ない。もちろん、この方がズッと苦しい。ニヒルは骨がらみになって....