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火の玉
「火の玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火の玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
ン」の女の一人です。その女は二人の顔を見るなり、今しがた「ふ」の字軒の屋根の上を
火の玉が飛んで行ったと言いました。すると半之丞は大真面目《おおまじめ》に「あれは....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ひと》の畑こと踏み荒したな。殴《う》ちのめしてくれずに。来《こ》」
仁右衛門は
火の玉のようになって飛びかかった。当の二人と二、三人の留男《とめおとこ》とは毬《....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
の午後、「てつ」は長火鉢に頬杖をつき、半睡半醒の境にさまよっていた。すると小さい
火の玉が一つ、「てつ」の顔のまわりを飛びめぐり始めた。「てつ」ははっとして目を醒....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
った。 それから十五分の後、おそるべき第二の大爆発が起こって、第六号艇は無数の
火の玉と化して空中にとび散った。 椿事の原因をとらえた倉庫員森もまた、その火の....
「火星探険」より 著者:海野十三
いでこの宇宙塵の渦巻を突切ったりしようものなら、本艇はものすごい塵塊に衝突して、
火の玉となって燃えだすであろう。しばらくは我慢する外《ほか》はない」 博士は、....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
かの金博士めの息の根を止めてくれねば……」 というわけで、今や醤買石は、執念の
火の玉と化し、喰うか喰われるかの公算五十パアセントの危険をおかしても一矢をむくわ....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
の連絡時間は十時かっきりということにねがいます。エヌ・エィチ・ケー」 飛ぶ
火の玉 ポコちゃんがしぜんに、ねむりからさめたときには、艇の外はもうまっくらで....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
「
火の玉」少尉 「うーん、またやって来たか」 と、田毎大尉は、啣えていた紙巻煙草....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
うなものであった。しかしそれは、地球で見る缶詰とはちがって、缶の横には三角だの、
火の玉だの、妙な模様がかいてあるものだった。 三郎は、それを見ているうちに、な....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
鉢の上の穴からも真赤な焔の舌は盛んにメラメラと立ちのぼって、まるで昔の絵に描いた
火の玉のようになった。八十助はどうしようもない不安の念に駆られて、アレヨアレヨと....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
えると、また騒動。 それ、肩を越した、ええ、足へ乗っかる。わああ!裾へ纏わる、
火の玉じゃ。座頭の天窓よ、入道首よ、いや女の生首だって、可い加減な事ばかり。夕顔....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
薄い空気のなかに、すきとおって浮いていました。さて人間の住む地球は、大きな赤黒い
火の玉のように、あたまの上の空にぶら下がっていました。 *ドイツの天文学者 夜....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
が吠えると気絶をしよう、理非を論ずる次第でない。火事だ、火事だと駆け廻って、いや
火の玉のような奴、かえってその方が物騒じゃ、家内の者注意怠るな、一同の者、きっと....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
や、やっぱり、床屋さん。」 「床屋にも何にも、下町じゃ何てますか、山手じゃ、皆が
火の玉の愛吉ッていいましてね、険難な野郎でさ。」 「三|厘でもありさえすりゃ、中....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
産増加を強行する。政府は各部門等の関係を勇敢親切に律して行く。そうすれば全日本は
火の玉の如く動き出すであろう。資本主義か国家社会主義か、そんな事は知らない。どう....