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火事頭巾
「火事頭巾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火事頭巾の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
に行き逢《あ》った時、この変則の愛は成就する。 我《が》を立てて恋をするのは、
火事頭巾《かじずきん》を被《かぶ》って、甘酒を飲むようなものである。調子がわるい....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
と急り立つれば、傍から女房も心配げに、出て行かるるなら途中が危険い、腐ってもあの
火事頭巾、あれを出しましょ冠っておいでなされ、何が飛んで来るか知れたものではなし....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
も備えてある。 板壁には、ここに起臥する無法者の乾児が、手拭だの、着替えだの、
火事頭巾だの、襦袢だのを雑多に釘へ掛けつらね、中には、誰も着手のいるわけがない、....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、とても、神田一帯は火の海になりそうな騒ぎです。大概のお屋敷は、見舞を出すやら、
火事頭巾でくりだすやらで、いくらのんきな部屋でも、今夜ばかりは、人の影もございま....