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「火車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

火車の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地図に出てくる男女」より 著者:吉行エイスケ
る、戦い疲れた陳独秀とビクトリア・カップよりセント・ジョウジ・プレースに至る山頂火車のなかで彼等は力なく握手して、空中の鏡の上にモーニング姿の印度《インド》人の....
安重根」より 著者:谷譲次
(慷慨の調にて大声に) 敵の汝に逢わんとて 水陸幾万里 千辛万苦を尽しつつ 輪船火車を乗り代えて 露清両地を過ぐるとき 行装のたびごとに 天道様に祈りをなし イ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
古来より存在せる事は疑を容れず。即ち支那、印度、日本等に於て屍神、屍鬼、もしくは火車等と称する妖異|譚の内容を検する時は、この種の夢遊行為……すなわち屍体飜弄が....
涙香・ポー・それから」より 著者:夢野久作
たものでした。謡曲|阿漕の一節に、 「丑満過ぐる夜の夢。見よや因果のめぐり来る。火車に業を積む数。苦るしめて眼の前の。地獄もまことなり。げに恐ろしの姿や」 と....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
車が黒煙を吐いている。 かえりにその線路を横切る。踏切に札が立っている。「小心火車」とある。火車とは汽車のこと。さしずめこれは「汽車に注意すべし」ぐらいのとこ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
気です。汽車が暗い山と山との間に火の粉を散らし、おそろしい音を立てて、いかにも「火車的」に通るのも恐ろしい。その次の踏切でつい二日ばかり前人がひかれたりしてなお....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
ミンスターが上海では十七銭だということや、自動車のことを気車といい、汽車のことを火車というので兎もするとまごつくということや、巡警や巡捕や憲兵が、拳銃だの、銃剣....
雪柳」より 著者:泉鏡花
打たれたろうと思う。 あとは隅田の凩である。 この次手に―― 浅間山の麓にて火車往来の事 軽井沢へ避暑の真似をして、旅宿の払にまごついたというのではない。....
三国志」より 著者:吉川英治
、馬忠などである。風下から同じく馬岱の一軍が鼓噪して攻めかかった。 自ら設けた火車の死陣の中に魏兵は火をかぶって戦うほかなかった。のみならず魏勢は谷間や山陰の....