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「火風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

火風の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
来た車の上も、岸本には忘れがたい記憶の一つとして残っていた。古代の人が言った地水火風というようなことまで、しきりと彼の想像に上って来たのも、あの車の上であった。....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
た処が、ぴたりと息が絶えれば、何一つ持って行くことは出来やアしまい、四縁とは地水火風、此の四つで自然に出来ておる身体じゃ、仮に四大(地水火風)が和合して出来て居....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
立した他の学説に対して峻烈な攻撃を加えているのである。万物が火より成るとか、地水火風から成るとか、また金は金、骨は骨と、いわゆるホメオメリアより成るとか、そうい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
眼の弁信に見せるような形をし、 「弁信さん、どうしましょう」 「そうですね、地水火風のうちに溶かして、空《くう》にしてあげるのがいちばん功徳《くどく》だと思いま....
地水火風」より 著者:豊島与志雄
である、アの字の下半分が磨滅して、古色蒼然としている。キャカラバアと云えば、地水火風空の意味である。 「この碑の由来を知っているか。」 「知りません。」 「なに....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
三つの古代の夢想を、ついにおのれの意志に馴致《じゅんち》し終わる日こそ、人間は水火風三界の主となり、他の生ある万物に対しては、いにしえの神々が昔人間に対して有し....
青春論」より 著者:坂口安吾
の剣を説くだけの自信と力がなく、徒らに極意書風のもったいぶった言辞を弄して、地水火風空の物々しい五巻に分けたり、深遠を衒って俗に堕し、ボンクラの本性を暴露してい....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
する多神教の秘密|咒教《じゅきょう》である。ラマ教の教理によると、人間の身体は地火風水の四つの要素からできていることになっている。したがって死んでもとのかたちに....
藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
はする。灰は降る。岩山ばかりで、土気《つちけ》というものは更々《さらさら》ない。火風水土《かふうすいど》、四大《しだい》の厄を受けているこの島で、いったいどこへ....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
、ギリシャに自然哲学者が出まして、宇宙及び人類の生成について考え万物の本源を地水火風の四元素に帰し、この四元素が離合集散して万象を形成して居るのだという所謂機械....
妖怪学」より 著者:井上円了
説はひとりシナに起こり、インドならびに西洋にその説なし。しかして、インドには地水火風の四大の説あり、西洋ギリシアにも四大の説あり。また、近世理化学世に出でてより....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
はならないのですか。 一体詩人はなんでみんなの胸を波立たせるのです。 なんで地水火風に打ち勝つのです。 その胸から迫り出て、全世界をその胸に 畳み込ませる諧調で....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
名月の関 桐葉 おもしろの遊女の秋の夜すがらや 翁 ともし火風をしのぶ紅粉皿 叩端 是などもまた確かに群れて旅行く女たちの生活....