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灰石
「灰石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
灰石の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乱世」より 著者:菊池寛
て行った。 桑名の西北六里、濃州街道に添うて、石榑という山村があった。山から石
灰石を産するので、石灰を焼く窯が、山の中にいくつも散在した。一隊がこの村に達した....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
ではあるまいか。寂寞の姿と無々の眼と――。 何の生もない何の情緒もない、枯骨と
灰石の対面ではあるが、いのちというものは不思議な経路を取って、その死灰の世界から....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
といえどもとうてい及び難い、自然力の微妙な細刻に相違ないのである。
その室は石
灰石の積石で囲まれていて、艱苦と修道を思わせるような沈厳な空気が漲っていた。突き....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
てコッテイジの中へ入った。女学生らしい見物人が二三人一緒になった。床《ゆか》は石
灰石で敷き詰められてあるが、時代がたって、でこぼこしている。台所には古風な大きな....
「七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
するような設備にしたのであろう。長さ四十二|呎《フィート》のひどく堅い一本石の石
灰石の立像で、殊にその顔の晴れやかな美しさは無類である。少し吊り上った口角の素樸....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
である。それゆえロンドンを立ってデボンシャイアに来たばかりで、もう花崗石だの、石
灰石だのという、ロンドンあたりでは見られぬものが地上に顕われて来たので、これが地....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
分にとりかかった。 丹沢の地震のとき、このへんもだいぶひどくやられたとみえ、凝
灰石《ぎょうかいせき》の大きな岩がいくつも川の中へころげ落ちて、ところどころで流....