灰褐色[語句情報] » 灰褐色

「灰褐色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

灰褐色の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
で鷹や馬に色々種別を立てたごとし。サモエデスは馴鹿《となかい》に注意深き余りその灰褐色の浅深を十一、二の別名で言い分け、アフリカのヘレロ人は盛んに牧牛に勤め牛の....
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
からは闊葉樹《かつようじゅ》が群立して原生樹林帯はしだいに奥暗くなっていった。暗灰褐色の樹皮が鱗状《うろこじょう》に剥《む》き出しかけている春楡の幹、水楢《みず....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
来て、舞台の横に立って笛を吹く。しばらくすると山神が出て来て舞い始める。おどろな灰褐色の髪の下に真黒な小粒な顔がのぞいている。色があまりに黒いのと距離が遠いのと....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ける。蓋《かさ》は浅い鐘形で径五分ないし一寸ばかり、灰白色で裏面の褶襞《ひだ》は灰褐色である。全体質が脆く、一日で生気を失いなえて倒れる短命な地菌である。 昭....
みずうみ」より 著者:室生犀星
優しい足音を、己れのそれに踏みあてとぼとぼと歩いて行った。 小さい見すぼらしい灰褐色のみで造られたような家――に、なお灰色の釣らんぷが卵黄のようにぼやけて灯れ....