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「灼然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

灼然の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
寺塔よりはるかに高し。社のある山の径三町ばかり全山樹をもって蔽われ、まことに神威灼然たりしに、例の基本財産作るとて大部分の冬青《もちのき》林を伐り尽させ、神池に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
教の徒夥しく詣り尊者殺された処の土色赤きを採り帰って諸種の病人に水服せしも効験|灼然《いちじるし》と、十六世紀にジョアン・デ・バルロス記すらく、尊者最期に踏んで....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
い。否《いや》あらわれる事は二六時中間断なくあらわれているが、かくのごとく顕著に灼然炳乎《しゃくぜんへいこ》として遠慮なくはあらわれて来ない。幸にして主人のよう....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
不思議そうに訊くのであった。 「富士のお山のご神体|木花咲耶姫にお縋りして、その灼然のお力で少しでも躰のよくなりますようにと、お百度を踏んでおりますので。……そ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
コンポステラと呼ばれたという。コンポステラの伽藍《がらん》に尊者の屍を安置し霊験灼然とあって、中世諸国より巡礼日夜至って、押すな突くなの賑《にぎわ》い劇《はげ》....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
のは「老若男女善悪正邪の心のうちの内幕をば洩す所なく描き出して周密精到、人情をば灼然として見えしむる」ものでなければならず、而も「よしや人情を写せばとて其皮相の....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
「みちのべのいちしのはなのいちじろく、ひとみなしりぬあがこひづまは」(路辺壱師花灼然、人皆知我恋※)というのがある。そしてこの歌の中に詠みこまれている壱師ノ花と....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
説である。そしてその歌というのは、 路《みち》の辺《べ》の壱師《いちし》の花の灼然《いちしろ》く、人皆知りぬ我が恋妻を である。右の歌の灼然《いちしろ》の....