»
炉
「炉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
炉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒檀《こくたん》の大きな書棚、鏡のついた大理石の煖
炉《だんろ》、それからその上に載っている父親の遺愛の松の盆栽――すべてがある古い....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
小机を持ち出した。そうしてその机の上へ、恭《うやうや》しそうに青磁《せいじ》の香
炉《こうろ》や金襴《きんらん》の袋を並べ立てた。
「その御親戚は御幾《おいく》つ....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
一しょに、突然|孫七《まごしち》の家《いえ》へはいって来た。孫七の家には大きな囲
炉裡《いろり》に「お伽《とぎ》の焚《た》き物《もの》」の火が燃えさかっている。そ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
らなくなったから好いや。」
「ちっとは楽になったと見えるねえ。」
叔母は母の懐
炉《かいろ》に入れる懐
炉灰を焼きつけていた。
「四時までは苦しかったようですがね....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
》へかえって来ると、もう森田さん、鈴木さん、安倍さん、などが、かんかん火を起した
炉《ろ》のまわりに集って、新聞を読んだり、駄弁《だべん》をふるったりしていた。新....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
めらわずに桟橋を渡って、その穴の一つを覗《のぞ》いて見た。穴の中には二人の女が、
炉《ろ》の火を前に坐っていた。二人とも火の光を浴びて、描《えが》いたように赤く見....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
い》い三十四五の女が、しとやかに後《あと》を追って来ました。庫裡には釜をかけた囲
炉裡《いろり》の側に、勇之助が蜜柑《みかん》を剥《む》いている。――その姿を一目....
「少年」より 著者:芥川竜之介
》の枝に玩具《おもちゃ》のサンタ・クロオスだの銀の星だのをぶら下げている。瓦斯煖
炉《ガスだんろ》の炎《ほのお》も赤あかとその木の幹を照らしているらしい。きょうは....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
しょう。」
「肖像画《しょうぞうが》はあすこにもあるようじゃないか?」
少将は
炉《ろ》の上の壁を指した。その壁には額縁の中に、五十何歳かのレムブラントが、悠々....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
僕をつかまえて辣腕をふるえる筈がない。 かえりに区役所前の古道具屋で、青磁の香
炉を一つ見つけて、いくらだと云ったら、色眼鏡をかけた亭主が開闢以来のふくれっ面を....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
した二階の部屋の机に、魔法の書物を拡げながら、頻に呪文を唱えていました。書物は香
炉の火の光に、暗い中でも文字だけは、ぼんやり浮き上らせているのです。 婆さんの....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
覗いて見ても、氏の唐人は気楽そうに、林処士の詩なぞは謡っていない。しみじみと独り
炉に向って、〔Re^vons……le feu s'allume〕 とか何とか考え....
「初雪」より 著者:秋田滋
だった。 やがて彼女は呼鈴を鳴らして、召使にランプを持って来させる。それから煖
炉のそばへ行く。山のように焚木を燃やしても、湿り切った大きな部屋は、ねっから暖く....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
って、その先きに大きな講堂がある。講堂には大きい馬蹄形の机があって、その後方に暖
炉や黒板があり、壁には図面などが掛かるようになっている。机の前には半円形になった....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
て、この幽霊が出る地方にはいくたのふしぎな物語ができあがった。この亡霊はどの家の
炉ばたでも、「スリーピー・ホローの首なし騎士」という名で知られている。 ふしぎ....