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「炭塵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

炭塵の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
だった。海難救助協会の救難船が、現場に馳せつけた頃には、もう北海丸の船影はなく、炭塵や油の夥しく漂った海面には、最初にかけつけた釧路丸が、激浪に揉まれながら為す....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
人のように、艶のない黄色くむくんだ、始終ボンヤリした顔をしていた。日光の不足と、炭塵と、有毒ガスを含んだ空気と、温度と気圧の異常とで、眼に見えて身体がおかしくな....
ドン・バス炭坑区の「労働宮」」より 著者:宮本百合子
百米の坑内にも及んでいる。見張所は応急救援所をかねている。 二時間ばかり泥水と炭塵にまびれて上って来ると、ドミトロフ君は私を風呂へ案内した。よそから来たものだ....
防備隊」より 著者:黒島伝治
、大きな電気ショベルが、ザクザクと石炭をトロッコにすいこんでいただろう。そして、炭塵で真黒けになった日給三十銭の運搬華工や、ハッパをかける苦力がウヨウヨしていた....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
であるから炭車の尻には複雑な気流が起り、いままで地面に沈積していた微細な可燃性の炭塵は、当然烈しく捲き立てられていたのであった。全くそれはふとしたことであったが....