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炭籠
「炭籠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
炭籠の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「難船小僧」より 著者:夢野久作
カーボンだけが、赤い糸か何ぞのようにチラチラとしか見えていない。そこを二三度も石
炭籠を担いで往復してから急に上甲板の冷めたい空気に触れると、眼がクラクラして、足....
「竹の木戸」より 著者:国木田独歩
けど能く頼めば親方だって五円位貸してくれそうなものだ。これを御覧」とお源は空虚の
炭籠を見せて「炭だってこれだろう。今夜お米を買ったら幾干も残りや仕ない。……」 ....
「生活」より 著者:林芙美子
がきこえる 二時になっても三時になっても 私の机の上は真白いままだ 四時が打つと
炭籠《すみかご》に炭がなくなる 私は雨戸をあけて納屋《なや》へ炭を取りに行く 寒....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
れでは一つお話しすることにしましょう」 こう答えて、坊さんは床の間の前にあった
炭籠を引き寄せて、火鉢に炭をついだ。戸外には風が吹き募って、雪の戸を打つ音がしん....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
黙思に耽っているのであった。
「…………」
榾の火が乏しくなると、吉野は傍らの
炭籠のような物の中から、一尺ほどに揃えて切ってある細い薪を取って焚べ足した。
....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
がところの風なれば、祖母と母との二人のみは、大なる囲炉裡の両側に坐り、母人は旁に
炭籠を置き、おりおり炭を継ぎてありしに、ふと裏口の方より足音してくる者あるを見れ....