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「烏合の衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

烏合の衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
如是我聞」より 著者:太宰治
本能寺あたりにだけあるように思われる。そうして、所謂官軍は、所謂賊軍を、「すべて烏合の衆なるぞ」と歌って気勢をあげる。謀叛は、悪徳の中でも最も甚だしいもの、所謂....
からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
とになる。すなわち一か所につき八十人あてということになる。さて、なんの覚悟もない烏合の衆の八十人ではおそらく一坪の物置きの火事でも消す事はできないかもしれないが....
春寒」より 著者:寺田寅彦
頭に今残っていないが、全盛の頂上から一時に墜落してロシアに逃げ延び、再びわずかな烏合の衆を引き連れてノルウェーへ攻め込むあたりからがなんとなく心にしみている。そ....
人民戦線への一歩」より 著者:宮本百合子
線活動の一翼としての食糧問題も動き出せる。人民戦線の実体は、決して利益にあつまる烏合の衆ではないのである。〔一九四六年二月〕....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
、男性的力を頼りとする砂漠の民兵等をひどく動揺させた。指揮者を失えば彼等は単なる烏合の衆である。故郷へ帰った方がよいとの囁きが起り、逃亡がはじまった。 天幕の....
烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
ことになる。すなわち一箇所につき八十人|宛ということになる。さて、何の覚悟もない烏合の衆の八十人ではおそらく一坪の物置の火事でも消す事は出来ないかもしれないが、....
」より 著者:犬田卯
のお蔭を被って滞りなく小作米を取り立てていた。 自小作農にいたっては遺憾ながら烏合の衆というよりほかなかった。「同じ喰われるにしたところが、有志たちが十喰われ....
イエスキリストの友誼」より 著者:新渡戸稲造
ある。元より一時的の団体でフレンドシップやコンパニオンシップではない、集るものは烏合の衆だからあてにはならぬ。「おい貴様何のためにあんな奴《やつ》と交《つきあ》....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
線形の四にさせて、その一角から次々に斬ってしまおうと考えるのであったが、相手は、烏合の衆ではない達人と上手のあつまりだ、そういう兵法にはかからない。厳として位置....
三国志」より 著者:吉川英治
中心に正義と報国を奉じ、個々の中心に、主君を持たないでは、それは徒党の乱に終り、烏合の衆と化してしまう。――張飛もこの関羽も、今日まで、草田に隠れて時を待ってい....
三国志」より 著者:吉川英治
」 「ともかく申してみい」 「聞説、淮南の大兵二十余万とかいっています。しかし、烏合の衆でしょう。なぜならば、袁術はここにわかに、帝位につかんという野心から、急....
三国志」より 著者:吉川英治
だに、ちらと見ただけで、兵卒たちの心理は、その一瞬から変った。もう古城の山兵でも烏合の衆でもなかった。 楽器の音は、山岳を驚かせた。空をゆく鴻は地に降り、谷々....
私本太平記」より 著者:吉川英治
だった。 とはいえ、参陣の衆も、これと名のある武士は一人とてない。 いわゆる烏合の衆なるものだ。――これを、みそなわしては、後醍醐のおむねも、公卿ばらの心の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
やくも美濃近江の要路、摺針峠から番場へかけ、こんな結集をみせたのは、どうもただの烏合の衆にしては出来すぎている。 たれか、この烏合には、指揮者があったに相違な....