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「焔硝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

焔硝の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、このお話の安政元年、六月十一日の明け六ツ過ぎに突然爆発しました。炎天つづきで焔硝が乾き過ぎたせいだとも云い、何かの粗相で火薬に火が移ったのだとも云い、その原....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
物をあけて見たら、あなた、桜沢口の方へは鉄砲の玉ばかり行って、大平口の方へはまた焔硝(火薬)ばかり来ておりましたなんて。まあ、無事に浪士を落としてやってよかった....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
下麻の如くに乱れて、馬烟《うまげむり》や鬨《とき》の声、金鼓《きんこ》の乱調子、焔硝《えんしょう》の香、鉄と火の世の中に生れて来た勝《すぐ》れた魂魄はナマヌルな....
風流仏」より 著者:幸田露伴
なし、軍事の烈しさ江戸に乗り込んで足溜りもせず、奥州まで直押に推す程の勢、自然と焔硝の煙に馴ては白粉の薫り思い出さず喇叭の響に夢を破れば吾妹子が寝くたれ髪の婀娜....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
の段には、ちょうど一日か一日半もえるだけの硫黄の塊に火をつけてのせ、下の段には、焔硝《えんしょう》と炭粉《すみこ》をつめておく。硫黄が燃えきって火皿の目から下へ....
三国志」より 著者:吉川英治
そして寝しずまる頃を待ち、客舎のまわりに投げ炬火をたくさんに用意し、乾いた柴に焔硝を抱きあわせて、柵門の内外へはこびあつめた。 「――時分は良し」と、あとは合....
三国志」より 著者:吉川英治
中軍先鋒へ当ってそれを粉砕し給え。――また、関平と劉封とは各五百人を率して、硫黄焔硝をたずさえ、博望坡の両面より、火を放って敵を火中につつめ」 次に、趙雲を指....
三国志」より 著者:吉川英治
でできたかと見えたところで、 「それ、焼討ちにかかれ」と、河の南北からわたって、焔硝、枯れ柴、油弾などを仮城へ投げかけ、河には油を流して火をかけた。 船筏も浮....
三国志」より 著者:吉川英治
の午の刻を過ぎる頃から東南の風が波浪を捲くだろう。風起らば江北の敵陣へ寄せ、硫黄焔硝を投げて、彼の陣々を風に従って焼き払え。――また韓当は一軍を率いて、同時に江....
三国志」より 著者:吉川英治
誰でもわかる。 けれど車輛の上にはみな青い布がかぶせてあって、その下には硫黄、焔硝、また油や柴などがかくしてあった。これが郭淮の考えた蜀軍を釣る餌なのである。....