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焚き物
「焚き物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
焚き物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
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「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い土間で枯れ枝をたばねていた。 「おい、忙がしいかね」と、長次郎は声をかけた。「
焚き物はたくさん仕込んで置くがいい。もう直き筑波《つくば》が吹きおろして来るから....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を終って二人は庫裏の方へまわって見ると、納所の了哲と小坊主の智心があき地へ出て、
焚き物にするらしい枯れ枝をたばねていた。 「女の死骸はどこへ置いたのですか」と、....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
なれなくなって、そんなら思い切って十分に焼いてしまえというので、自分も手伝って、
焚き物をたくさんに入れて、哀れな旅びとふたりを火葬にしてしまったのです。旅びとは....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
螺貝は見えなくて、竈の下の女を見るばかりであった。 「おまえさんはどこから来て、
焚き物をしていなさるのだ」と、彼は訊いた。 女は大いに慌てたが、今さら甕のなか....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
火をよくおこしてくれ。寝床へも空気を入れるようにしてくれ。もちろん、そこに蝋燭や
焚き物があるかどうだか見てくれ。おれの短銃と匕首も持って行ってくれ。おれの武器は....
「雪女」より 著者:岡本綺堂
、堀部君は何だかぞくぞくして来たので、探りながら寝床を這い降りて、まん中の土間へ
焚き物の高粱を取りに行った。土間の隅にはかの土竈があって、そのそばには幾束の高粱....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
で、ございますって。炭火などで、かっと、煎じては効がないと、義観様、いろいろと、
焚き物のことを教えて下さいましたが――お師匠さん、お粥は、土鍋で、松の木で炊いた....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
のらくらしていてそれで済むと思うのかよ。早く刈込んで来なければ、たべ物ばかりか、
焚き物にも困るじゃないか。ほんに、ほんにお前のような人は豚にも劣っているのだ。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
た様子もない。 「……が、まあまあ白鳳期の御本尊、石川観音の御像が持ち出されて、
焚き物にされなかっただけでも、目ッけものか」 堂守の一僧は、ぼやきながらも、や....