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焚書
「焚書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
焚書の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
名主はいなくなっても、改名主のような人間は、いつの世にも絶えたことはありません。
焚書坑儒《ふんしょこうじゅ》が昔だけあったと思うと、大きに違います。」
「御老人....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
夢見るような言葉を、法水はほとんど無感動のうちに云った。「その内容が恐らく算哲の
焚書を始めとして、この事件のあらゆる疑問に通じているだろうと思うのだ」
「なに、....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
のがあった。之を区々一商店の損失として金銭を以て算当すべきでは無かろう。 古来
焚書の厄は屡々歴史に散見する。殊にアレキサンドリアの文庫の滅亡は惨絶凄絶を極めて....
「今日の文化の諸問題」より 著者:宮本百合子
ないことをいったり、書いたりした学者を土の中に生理めにし、本を焼きすてた。紂王の
焚書として歴史に残されている。紂王はそのことによって自身の滅亡を早めこそすれ、そ....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
が認められるから。国際ペンクラブは一九三四年に、ドイツ・ペンクラブがヒットラーの
焚書事件に対して抗議しなかったという理由で、国際組織からドイツ・ペンクラブを除名....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
がて日本にも起こる現象だと見当つけねばなるまい。 かつてドイツに反ナチ的書籍の
焚書という田舎芝居が演ぜられた時、日本ではもう少し真面目(?)な滝川教授事件が発....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
知れない。この間ある有名な左翼出版屋が、ファッショに転向したそうである。ナチスの
焚書に倣って、日比谷公園で過去の出版物を焚刑に処するそうだという噂まで製造された....
「再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
ばならぬ。勿論教学の著しい発展期には多少の批判と実証的研究が必ず行なわれる。始皇
焚書後の漢代に於ける今文学に対する古文学の功績の如きがそうだが、併しヨーロッパの....
「自由主義私見」より 著者:豊島与志雄
ろうと、私は考える。随ってそれは、あらゆる意味の後退に反抗するであろう。ナチスの
焚書をこの同盟の母体は後退的なものと見、滝川教授罷免問題をこの同盟の準備委員会は....
「三木清を憶う」より 著者:豊島与志雄
したあの頃の軍績華かな時に、三木は断言した――ヒットラーは自殺する。 ナチスの
焚書事件以来、私はヒットラーを憎んでいたし、なにか無理なところと一抹の曇りとを彼....
「「焚書時代」の出現」より 著者:中井正一
「
焚書時代」の出現 中井正一 立法部門が自分で立法機関をもつということ、この当り....
「図書館法楽屋話」より 著者:中井正一
た。毎日、日本の文化の壁ともいうべき良書が硫酸で焼け落ちつつあるではないか、この
焚書時代を出現した心構えが、法隆寺を焼いたのである。日光廟の修理に用うる同額の金....
「「良書普及運動」に寄せて」より 著者:中井正一
一つに売られて、硫酸で焼かれていると聞いたとき、まことに、私達の責任においての、
焚書時代の出現であると、慄然たる思いであった。民族の読書力は「死の十字架」に面し....
「「焚書時代」を脱却」より 著者:中井正一
たちの責任として悪夢のような期節であった。 図書館法案が通過した以上、かかる「
焚書時代」は、われらの手で喰止めて見せると、何か深く自分にいいきかすものがある。....